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「ストライプデパートメント」が営業終了 「ホテル コエ トーキョー」も閉鎖するストライプになにが起きているのか?

Jan 12, 2022.高村 学Tokyo, JP
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ストライプデパートメントの本社がある歌舞伎座タワー

ストライプデパ―トメントは1月12日、ECサイト「ストライプデパートメント(STRIPE DEPARTMENT)」の営業を2月末で終了し、サイトを3月末に閉鎖すると発表した。ストライプデパ―トメントは解散する予定。同社は、ストライプインターナショナルとソフトバンクがそれぞれ79%、21%を出資して立ち上げた合弁会社で、地方在住者やワーキングマザーをターゲットに「大人のためのECデパートメント」をコンセプトとした「ストライプデパートメント」を主軸事業としていた。

「ストライプデパートメント」は、2018年2月15日にサービスを開始して以来、「マルニ(MARNI)」や「3.1 Phillip Lim(3.1 フィリップ・リム)」「レッド ヴァレンティノ(RED VALENTINO)」「MSGM」といったハイブランドを取り扱ってきたものの、創業3年で累計15億円以上の赤字になるなど苦戦を強いられていた。2019年2月には、「WWDジャパン」「WWDビューティ」元編集長の都築千佳氏をクリエイティブディレクター兼編集長として起用し編集力を強化していく方針を示したが、累積赤字は40億円を超え今回の決断に至った。

ストライプインターナショナルは2018年、中国事業が赤字であることと「ストライプデパートメント」が立ち上げ直後で不安定なことを理由に株式上場を再延期していた。さらに今年に入ってからは、渋谷で運営する「ホテル コエ トーキョー」を1月末で閉館し、1階の飲食店「ホテル コエ ベーカリー」、2階のアパレルショップ「コエ 渋谷」の営業も終了する。急逝した神田沙也加氏のブランド「メゾン ド フルール プチ ローブ カノン(Maison de FLEUR Petite Robe canone)」は、2022年秋の発売をもってブランドを終了する。同社の2020年1月期決算は売上高は848億300万円、営業利益は5億3100万円、当期純利益は24億1700万円だったが、コロナ禍の影響が続くなか、子会社の累計損失も膨れ上がり、いよいよ耐えられないとばかりに不採算事業の整理に一気に手をつけ始めた。同社の今度の動向に注視したい。

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