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【新連載】Dr.コパの「運と祥。」 〜今さら聞けない神仏のアルゴリズム〜

NEWJun 18, 2026.高村 学Tokyo, JP
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撮影:SEVENTIE TWO

「風水は占いでもスピリチュアルでもない」と断言するDr.コパ氏。その確信の裏には、幼少期に体験した「神様との遭遇」と、それを冷徹に分析し続けた研究者としての歩みがありました。色や方位のみならず、時代の空気や目に見えない流れまでも読み解くコパ風水。

そんなコパ少年が、なぜ「Dr.コパ」になったのか。なぜ風水の第一人者になり、銀座にビルを建て、馬主になり、今なお「運」を研究し続けるのか。その謎を読者代表・鳩尚芳が1対1の対話で解き明かし、すべての開運の土台となる「今さら聞けない風水の本質」へと迫ります。

■奇跡を理屈で解き明かす
鳩 尚芳(以下、鳩):連載のタイトル、先生の本名である小林祥晃の「祥」の文字が入っているんですね。
Dr.コパ(以下、コパ):そうだよ。「祥」というのはね、祥兆といって神様がくれるめでたい兆しのこと。コパが生まれた時から背負っている、神仏との約束の文字なんだよ。

鳩:なるほど、この連載では運と祥兆との関係を紐解いていくわけですね。コパ先生、正直に言うと、今回の連載で最初に聞きたかったことは一つだけでした。先生はこれまでに、本当に「神様」をご覧になったことがあるのですか?
コパ:あるよ。普通だったね。

鳩:そのあっさりとしたお返事が、一番怖いです(笑)。もっとこう、光り輝いていたとか、神秘的だったとか、そういう劇的なお話になるのかと思っていました。
コパ:いやいや、だって人間にわかる姿で来るんだからさ。
鳩:確かにそうですね(笑)。では、実際にはどんなお姿だったのですか?
コパ:白髪のおじいさんみたいな姿だったね。振り返ったら、ごく自然にそこにいたんだ。だからこそ、逆に不思議なんだよ。たぶん神様はね、その人が信じられる姿で現れるんだと思う。野球少年なら憧れの選手かもしれないし、時代劇が好きなら侍かもしれない。向こうは僕たちのことを全部お見通しだからね。もしね、タコみたいな格好で現れたら、誰も信じてくれないだろ(笑)?

鳩:コパ先生は幼少期から、そういった不思議な体験を当たり前のようにされていたのですか?
コパ:うちは普通の家じゃなかったからね。日常的に霊媒師が来たり、神様が降りてきたりする環境だった。

鳩:なかなか聞いたことがない家庭環境です(笑)。
コパ:ただ、コパにとってそれ以上に影響が大きかったのは父の存在なんだ。父は占い師や霊媒師に家相や方位を教える人だった。例えば、水不足の時に占い師が「西へ何歩歩いたら水が出る」と言って実際に水が湧き出ると、みんなは奇跡だと言うんだけど、実は父が裏で「今年は西の方位に水脈があるよ」とこっそり理屈で教えてあげていたんだ。

鳩:不思議なスピリチュアルの世界と、現実的なロジックが、常に同時に存在していたのですね。

コパ:そう。だからコパは両方を見て育った。神様の話も聞くけれど、その理屈も同時に調べる。どちらか一方に偏ることがなかったんだ。普通なら、実際に神様を見たら盲目的に信じる人になるよね。でも、コパの場合はどちらかというと研究者みたいな視点を持つようになった。だって、神様を見たからといって、それで終わりじゃないからね。

鳩:終わりじゃない、とはどういう意味ですか?
コパ:子どもの頃からずっと不思議だったんだよ。どうして今日は神様が来るんだろう。どうして今日は来ないんだろう。その違いは何だろうってね。

鳩:普通なら、そこを考えないですよね(笑)。
コパ:そう、みんなは「神様が来た」で終わる。でもコパは違った。なぜ来たのかを知りたかったんだ。

■風水は「予言」ではなく「予見」である
鳩:その探究が、後の風水につながっていくわけですね。
コパ:鳩くん、その通り。父は「今年はこういう年だから」「この方位だから」「土地の流れがこうだから」と、すべて理屈を教えてくれた。

鳩:神様そのものより、理屈の方が気になったんですね。
コパ:そうなんだよ。神様が来ること自体より、どういう条件で来るのかが気になり始めた。どういう環境なら来るのか、その再現性を知りたかった。

鳩:それが後の風水につながっていくんですね。
コパ:そう。神様という存在よりも、どういう環境を整えれば神様が来てくれるのか。コパはずっと、その答えを探していたんだよ。

鳩:だから「予見して、確かめる」なんですね。
コパ:その通り。風水は占いじゃない。未来を当てることじゃない。こうなるはずだと考えて、本当にそうなるか確かめることなんだ。

鳩:だから予言ではなく予見。
コパ:そういうこと。神様が特別な人を助けるわけじゃない。神様が働きやすい環境を作った人のところへ、ごく自然にやってくる。だからコパは言うんだ。奇跡は一回しか起きない。でも風水なら何回でも起こせる。環境を整え、暮らしを整える。神様に来てもらえる環境を作る。それが風水なんだよ。

鳩:だからこそ、コパ先生が提唱される「西に黄色」というおなじみのフレーズが生きてくるのですね。
コパ:鳩くん、そういうこと。コパが魔法で金運を運んでくるわけじゃない(笑)。神様が動きやすい環境を作るための、先人たちの知恵なんだよ。

鳩:今日はお話を伺って、少し意外な感覚を覚えています。神様という目に見えない存在の話を聞いているはずなのに、気がつくと常に家や方位、そして日々の暮らしという極めて現実的なテーマに帰着していますよね。

コパ:神様も、僕たちの暮らしの中にいるからね。神様が居やすい場所は、人間にとっても居やすいということだよ。そこを忘れちゃいけないよ。

【インタビュアー鳩尚芳の感想】
コパさんは、神様を信じる人になったのではなく、神様を研究する人になった。そして気がつけば、その探究は80年近く続いている。正直なところ、私は今でも神様の正体は分からない。だが、神様を見たと言う人は世の中にいても、銀座にビルを建て、馬主になり、やりたいことを次々と実現してきた人はそう多くない。その事実を前にすると、これはもはや怪しい話や不思議な話だけでは片付けられなくなる。神様は本当にいるのか。風水とは、人が豊かに生きるための環境学なのか。今回の話を聞いても、その答えはまだ分からない。ただ一つ言えるのは、コパさんが80年近く同じ問いを追い続けてきたということだ。

次回は、多くの人が最も気になる「物欲」に迫ってみたい。私、鳩が用意した少し意地悪な質問である。ブランド品は欲なのか。それとも豊かさなのか。たとえば神様は、バーキンをどう見ているのだろうか。コパ先生が少し困るくらいの質問の方が、本音が聞ける気がする。だから次回は、思い切って聞いてみたい。

■Dr.コパ プロフィール
建築家であり、風水の第一人者。日本における風水の普及に大きく貢献し、「西に黄色」などの分かりやすい開運法で広く知られる。建築をルーツに持ち、住宅や都市の設計思想に風水を取り入れた「環境から運を変える実践型の理論」を確立。政財界や文化人の相談役としても知られ、長年にわたり多くの意思決定に関わってきた。自身も風水を実践し、馬主としても活躍し、近年は銀座に神社を建立するなど、その行動は常にスケールが大きい。人・場所・時間を総合的に捉え、独自の人間関係理論「ゼロサンの法則」を提唱。難しいことをシンプルに言い切るスタイルで、多くの支持を集めている。

■鳩尚芳(はーと なおよし)プロフィール
ファッション誌を中心に活動するライター。ラグジュアリー、ホテル、ブランド、ライフスタイル分野の企画・執筆を手掛ける。一方で、占いやスピリチュアル分野では長年ゴーストライターとして活動しており、表舞台に出ることは少ない。今回は長年取材を続けてきたDr.コパに対し、「一番わかっている読者」としてインタビュアーを務める。

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