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【第2回】Dr.コパの「運と祥。」 〜今さら聞けない神仏のアルゴリズム〜

NEWJun 23, 2026.高村 学Tokyo, JP
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撮影:SEVENTIE TWO

「西に黄色」「金運」とさまざまな流行語を生み出し、日本中に風水ブームを巻き起こしたDr.コパ氏。誰もが一度はそのフレーズを耳にしたことがあるはずです。そんな風水の第一人者が、激動の時代を生き抜く現代人へ向けて、今だからこそ明かす「運」の正しい導き方。無欲は本当に美徳なのか、神様が本当に見ている「人間の器」とはなんなのか。今なお「運」を研究し続けるDr.コパ氏の思想の根底に、読者代表・鳩尚芳が迫ります。

■神様はお金の感覚がない、だからこそ「欲」は具体的に言え
鳩 尚芳(以下、鳩):先生、これまでずっと金運や成功の話をしてきましたよね。でも世間では神様は無欲な人が好き、みたいなイメージもあります。実際のところ、お金や物欲って神様はどう見ているんですか?
Dr.コパ(以下、コパ):はっきり言って、神様はお金の感覚なんて理解していないよ。数字の「いくら」なんていう概念は、神様の世界にはないんだ。だからこそ、人間は「欲」を明確に、具体的に言葉にしないとダメなんだよ。

鳩:曖昧なお願いでは届かない、ということですか?
コパ:そう。神様はアバウトな表現を一番嫌う。「いつか豊かな暮らしがしたい」じゃなくて、「100平方メートルくらいの、こういう家に住みたい」とちゃんと言うこと。コパが銀座にビルを建てた時もそうだよ。「銀座という場所」を特定して、「ビルの屋上にはこんな看板を建てる」ということまで明確に予見して、神様に提示した。

鳩:欲を持つこと自体は、神様に対して失礼にはならないのですね。
コパ:失礼どころか、大いに持つべきだね。自分が何を望んでいるのかをハッキリさせるのが、運を動かす第一歩だから。だけどね、勘違いしちゃいけないのは、神様は「高額」や「美しい場所」自体は好きなんだよ。

鳩:お金の感覚はないのに、高額なものは好き、ですか?
コパ:誰だって汚い場所より、綺麗で立派な場所にいたいだろう? 神社を立派に修復したり、復興させたりするには大きなお金がかかる。高額なお金を出した人は、それだけ神様のために良い環境を作ったということだから、ちゃんとした場所に招かれる。それは差があって当然だし、それが神様の世界の「平等」なんだよ。お金がない人は、自分の知恵や労力を出せばいい。一番嫌われるのは、金も出さない、労力も出さない、口だけは出すという人間だね。そんな奴を神様が好むわけがないだろう。鳩くん、冷静に考えてみろよ(笑)。

■「エルメス」の馬蹄と、神様が好むファッション
鳩:「身につけるもの」についても伺いたいです。ハイエンドな高級ブランド品を身につけることも、神様的にはOKなのでしょうか?
コパ:もちろんOKだよ。ただ、ブランドの名前や価格に踊らされるんじゃなくて、「その人らしさ」が出ているかどうかが大事だね。ファッションにおける自分らしさを見つけられた人は本当に幸せだし、神様もそういう「らしさ」を好むんだ。神様自身、変幻自在だからね。野球が好きな少年の前には、憧れの選手のユニフォームを着て現れることだってある。もし神様が「フェラガモ」なんかを粋に着こなして降りてきたら、みんな一発で信じちゃうだろ(笑)?

鳩: それは説得力がありますね(笑)。
そういえば先生、以前ある超有名ブランドにケンカを売っていましたよね(笑)。
コパ:ああ、「エルメス」のことね(笑)。「エルメス」をはじめ、馬蹄をモチーフに使う海外のブランドって、みんな馬蹄の向きが下を向いているだろう? あれを見て僕は「馬鹿じゃないのか」と思ったんだよ。だって、幸せや運気というのは上から降りてくるもの。下を向いていたら、せっかくの幸せが全部こぼれ落ちて逃げていっちゃうじゃない。だからコパブランドの馬蹄は、全部上を向けて幸運を受け止める形にしている。元が馬具屋なのに、運気的な馬蹄の向きを知らないとはね。

鳩:それをエルメスに言う人、世界中でコパ先生だけだと思います(笑)。一見きらびやかな高級品でも、運気の流れを理解して身につけないと意味がないと。
コパ:鳩くん、そういうこと。そしてね、結局、身につけるものも生き様が決めてくる。過去の生き様が未来の運を決めるんだ。もし「自分の過去は良くなかった」と思うなら、一度その過去を忘れちゃって、これからのファッションや暮らしで新しく自分らしさを整え、未来に頼ればいいんだよ。

■「一代限りの成功者」と「末代まで続く運」の違い
鳩:なるほど。ブランド品を持つこと自体は問題じゃないんですね。では逆に、欲だけで突っ走る人はどうなんでしょう。世の中には、高い時計や高級車には湯水のように大金を使うけれど、神社仏閣には一切目もくれないという成り上がりの成功者もいますよね。彼らは運が良いと言えるのでしょうか。
コパ:そういう人はね、大体が「一代限り」で終わるよ。物事の成否は、三代先まで見ないと本当の答えはわからない。自分だけの欲にまみれて、次の世代への感謝や徳を残さない人は、自分の子どもや孫の運まで前借りして、一代で全部使い切っちゃっているんだよ。人のものを奪って自分だけが一時的に栄えるのは簡単なことさ。でも、神様が味方する本物の運というのは、「末代まで幸せが続くこと」がキーワードなんだ。

鳩:自分の欲を満たすだけで終わらせず、その運をどう次に繋ぐかが大切なのですね。コパ先生が馬主としてGⅠレースを勝ち、その賞金の一部を全国の神社、特に島根県の物部神社などの復興に寄付し続けているのも、その実践ですか?
コパ:そうだね。コパはもう40年近く神社を支える活動をしている。由緒ある立派な神社であっても、過疎化が進むと土台から腐ってきて、地方自治体の補助金だけでは維持が追いつかなくなる。それをそのまま朽ちさせていくのはあまりにももったいない。全国から人やお金を集めて、神様が居心地よく過ごせる環境を守る。それが神主でもある僕の役割だし、神様への恩返し、つまり「徳」を残すことなんだよ。

鳩:先生ご自身が豊かになり、楽しそうに生きている姿を見せることも、一種のプレゼンテーションなのでしょうか。
コパ:鳩くん、その通りだよ。お詣りしているコパ自身に良いことが次々と起きれば、周りの人も「あそこに行ってみよう」と寄ってくるだろう? だから、コパは自分の好きな馬主の夢も全力で楽しむし、ビジネスも栄えさせる。まずは自分が豊かさの実証実験の場にならないとね。

鳩:なるほど。コパ先生自身が、40年以上続いている実験結果なんですね。
コパ:鳩くん、そういうこと(笑)。

【インタビュアー鳩尚芳の感想】
今回の取材で一番意外だったのは、コパさんが「欲を持て」と何度も言ったことだ。正直、私は神様や運の話になると、どこかで「無欲であることが美しい」と思っていた。だがコパさんの考え方は真逆だった。欲は持っていい。むしろ、自分が何を望んでいるのかを具体的に言え。

これを聞いた後、私は神社でかなり具体的にお願いをした。ただし、寄付の金額までは言わなかった。そこが叶わない原因かもしれない。後ろで並んでいた人には少し迷惑だったと思うが(笑)。

コパさんによれば、神様が見ているのは欲の大きさではない。その欲が自分だけで終わるのか。誰かを幸せにするのか。次の世代へ残るのか。そこなのだという。銀座にビルを建てた話も、馬主として夢を追う話も、神社を支える話も、すべて一本の線でつながっていた。欲を否定するのではなく、欲の使い方を問う。それがコパ流なのだろう。

私もお願いが叶ったら、思いっきり寄付しますよ(たぶん)。もっとも、コパさんなら「たぶんじゃダメだ」と怒るだろう。神様は具体的なお願いが好きなのだから。今回の話を聞いていて、コパさんは「成功者」というより、「運の設計者」なのかもしれないと思った。次回はさらに踏み込んで聞いてみたい。

運が良い人と悪い人は、どこで差がつくのか。そして神様は、本当に人を選んでいるのか。次回も少し意地悪な質問を用意しておこうと思う。

■Dr.コパ プロフィール
建築家であり、風水の第一人者。日本における風水の普及に大きく貢献し、「西に黄色」などの分かりやすい開運法で広く知られる。建築をルーツに持ち、住宅や都市の設計思想に風水を取り入れた「環境から運を変える実践型の理論」を確立。政財界や文化人の相談役としても知られ、長年にわたり多くの意思決定に関わってきた。自身も風水を実践し、馬主としても活躍し、近年は銀座に神社を建立するなど、その行動は常にスケールが大きい。人・場所・時間を総合的に捉え、独自の人間関係理論「ゼロサンの法則」を提唱。難しいことをシンプルに言い切るスタイルで、多くの支持を集めている。

■鳩尚芳(はーと なおよし)プロフィール
ファッション誌を中心に活動するライター。ラグジュアリー、ホテル、ブランド、ライフスタイル分野の企画・執筆を手掛ける。一方で、占いやスピリチュアル分野では長年ゴーストライターとして活動しており、表舞台に出ることは少ない。今回は長年取材を続けてきたDr.コパに対し、「一番わかっている読者」としてインタビュアーを務める。

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