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松屋が連日6%超の上昇、百貨店株にも買い広がる 良品計画は「無印良品週間」開催中の顧客情報流出が重しに|「SVT インデックス」11月2日

NEWNov 2, 2026.高村 学Tokyo, JP
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撮影:SEVENTIE TWO

国内ファッション&ビューティ関連96銘柄で構成する「SVT インデックス」は11月2日、前営業日比マイナス17.3ポイント(0.13%)の13,706.6ポイントとなった。構成銘柄の時価総額合計は約45兆7959億円で、前営業日から約578億円減少した。この日は「百貨店・リテール」セクター株がそろって上昇し、松屋は前営業日に続いて6%を超える大幅高となった。一方、前週に決算を発表した島精機製作所やドウシシャが大きく下落。さらに、顧客情報の外部流出の可能性を公表した良品計画が、指数のマイナス寄与度トップとなった。

2026年11月2日
「SVT インデックス(株価指数)」:13,706.6ポイント(前日比-17.3ポイント/-0.13%)

株価上昇率トップは松屋で、前営業日比6.53%高。10月30日も6.14%高となっており、2営業日続けて大幅に上昇した。松屋が取引終了後に発表した10月の銀座本店(銀座店、浅草店を含む)の売上高は前年同月比9.4%増だった。銀座店の免税売上高は前年に対して約3%増にとどまったものの、化粧品を軸とした消耗品は約44%増と大きく伸びた。免税売上高を除く国内顧客の売上高も7.8%増と堅調で、宝飾・時計が22%増と全体を牽引した。インバウンド需要だけでなく、国内顧客による高額品の購買も好調だったことがうかがえる。

大丸松坂屋百貨店を傘下に持つJ.フロントリテイリングが5.13%高で上昇率2位、髙島屋が3.38%高で3位、阪急阪神百貨店を展開するエイチ・ツー・オー リテイリングも3.22%高となった。三越伊勢丹ホールディングスも1.86%高と、主要百貨店株がそろって上昇した。

J.フロントリテイリングが取引終了後に発表した10月の大丸松坂屋百貨店合計の売上高は前年同月比0.9%増、関係百貨店を含めた百貨店事業合計では1.9%増だった。松屋とJ.フロントリテイリングの月次売上高は、いずれも当日の取引終了後の発表であるため、当日の株価上昇を直接説明する材料ではないものの、百貨店各社の足元の販売動向を確認するうえで注目される。

指数へのプラス寄与度では、J.フロントリテイリングが10.40ポイントでトップ。三越伊勢丹ホールディングスが6.02ポイント、髙島屋が5.81ポイント、エイチ・ツー・オー リテイリングが2.82ポイント、松屋が2.37ポイントと続いた。百貨店大手5銘柄がプラス寄与度ランキングの上位を独占し、「百貨店・リテール」セクター株がこの日の「SVT インデックス」を下支えした。

一方、株価下落率では島精機製作所が6.91%安でトップとなった。横編機メーカー大手の島精機製作所は10月30日、2027年3月期の中間期決算を発表。売上高は149億1800万円(前年同期比17.5%減)と大幅な減収となり、営業損益は21億8500万円の赤字(前年同期は7900万円の赤字)、親会社株主に帰属する中間純損益は17億9000万円の赤字(前年同期は6億7200万円の黒字)に転落した。

さらに、2027年3月期の通期業績予想も下方修正した。売上高は従来予想の410億円から343億円へ引き下げ、営業損益は3億円の黒字予想から48億円の赤字予想へと大幅に修正。親会社株主に帰属する当期純損益も9億円の黒字予想から51億円の赤字予想に引き下げた。大幅な業績予想の下方修正が嫌気されたとみられる。

3位のドウシシャも5.35%安となった。生活家電や家庭用品などを扱う総合卸・開発型メーカーの同社は10月30日、2027年3月期の中間期決算を発表。売上高は602億1600万円(前年同期比2.1%増)と増収を確保した一方、営業利益は56億900万円(同8.7%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は39億6900万円(同7.9%減)となり、増収減益だった。売上原価や販売費及び一般管理費の増加が利益を押し下げた。一方、中間配当は従来予想の1株当たり50円から60円へ10円増額している。増収を確保しながらも利益が減少した決算内容が株価の重しになったとみられる。

また、時計関連ではセイコーグループが2.81%安となり、シチズン時計も指数のマイナス寄与度5位となった。カシオ計算機も含めた「J-ウォッチ」3銘柄がそろって下落し、「ウォッチ」セクターにも弱さが見られた。

そして、この日の「SVT インデックス」をもっとも押し下げたのが良品計画だ。指数へのマイナス寄与度は13.55ポイントでトップとなった。「無印良品」を展開する同社は10月30日、公式アプリ「MUJIアプリ」において、保有する顧客情報の一部が外部に流出した可能性があることを公表した。

外部流出の可能性があるのは、メールアドレス、生年月日、性別で、クレジットカード情報や氏名、住所、電話番号などは含まれていないとしている。対象件数は退会済みの顧客情報を含めて最大約2726万件に上る。同社は外部からの不正アクセスを検知し、該当箇所へのアクセスを遮断するとともに修正を適用した。現時点では、ダークウェブなどへの情報流出や、流出した可能性のある情報を悪用した被害は確認されていないという。

問題が明らかになったのは、「無印良品」の会員を対象に、一部商品を除く全品が10%オフとなるキャンペーン「無印良品週間」の開催期間中だった。顧客情報を活用した会員向けサービスや販促施策を展開する同社にとって、顧客の信頼に関わる問題であり、キャンペーン期間中の発表だったことも含めて、ブランドイメージや足元の客数動向への影響が懸念された形だ。

この日は上昇銘柄が34銘柄に対し、下落銘柄は54銘柄、変動なしは8銘柄。百貨店株が大きく上昇したものの、決算内容を嫌気した銘柄や顧客情報流出問題が浮上した良品計画などの下落が響き、指数は小幅に続落した。百貨店の堅調な販売動向と、企業ごとの業績・リスクに対する投資家の選別姿勢が鮮明になった一日だった。

「SVT インデックス」株価上昇率ランキングTOP10(11月2日)
銘柄名|騰落率
松屋|+6.53%
J.フロント リテイリング|+5.13%
髙島屋|+3.38%
エイチ・ツー・オー リテイリング|+3.22%
TOKYO BASE|+2.13%
HUMAN MADE|+2.03%
MTG|+1.92%
三越伊勢丹ホールディングス|+1.86%
キューブ|+1.65%
ムーンバット|+1.61%

「SVT インデックス」株価下落率ランキングTOP10(11月2日)
銘柄名|騰落率
島精機製作所|−6.91%
日本精化|−5.38%
ドウシシャ|−5.35%
キング|−4.10%
ヤギ|−3.11%
コタ|−3.01%
セイコーグループ|−2.81%
ZOZO|−2.46%
MRKホールディングス|−2.30%
日本色材工業研究所|−2.26%

「SVT インデックス」指数プラス寄与度TOP5(11月2日)
銘柄名|指数寄与度
J.フロント リテイリング|+10.40pt
三越伊勢丹ホールディングス|+6.02pt
髙島屋|+5.81pt
エイチ・ツー・オー リテイリング|+2.82pt
松屋|+2.37pt

「SVT インデックス」指数マイナス寄与度TOP5(11月2日)
銘柄名|指数寄与度
良品計画|−13.55pt
アシックス|−6.98pt
ZOZO|−5.71pt
セイコーグループ|−5.44pt
シチズン時計|−2.72pt

※「SVT インデックス」96銘柄
ファーストリテイリング、良品計画、ZOZO、アシックス、yutori、human made、TOKYO BASE、キューブ、クラシコ、TENTIAL、ミズノ、ゴールドウイン、ヨネックス、ゼビオホールディングス、三越伊勢丹ホールディングス、髙島屋、J.フロントリテイリング、エイチ・ツー・オー リテイリング、松屋、近鉄百貨店、丸井グループ、ユナイテッドアローズ、パルグループホールディングス、アンドエスティホールディングス、三陽商会、TSIホールディングス、オンワードホールディングス、ルックホールディングス、ワールド、三共生興、キング、コックス、ヤマトインターナショナル、ダイドーリミテッド、ワークマン、ハニーズホールディングス、しまむら、西松屋チェーン、インターメスティック、Japan Eyewear Holdings、ジンズホールディングス、ヨンドシーホールディングス、フェスタリアホールディングス、プリモグローバルホールディングス、ベリテ、カシオ計算機、セイコーグループ、シチズン時計、クロスプラス、マツオカコーポレーション、ドウシシャ、ダブルエー、ジェイドグループ、エービーシー・マート、チヨダ、AOKIホールディングス、はるやまホールディングス、青山商事、コナカ、ムーンバット、川辺、山喜、サックスバー ホールディングス、東京ソワール、ワコールホールディングス、MRKホールディングス、アツギ、シャルレ、タビオ、ヤギ、タキヒヨー、GSIクレオス、島精機製作所、セーレン、資生堂、コーセーホールディングス、ポーラ・オルビスホールディングス、アイスタイル、MTG、ヤーマン、I-ne、ハウスオブローゼ、シーボン、アクシージア、プレミアアンチエイジング、ハーバー研究所、粧美堂、日本精化、長谷川香料、日本色材工業研究所、田谷、エム・エイチ・グループ、コタ、ビューティ ガレージ、アジュバンホールディングス、ミルボン

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