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アレキサンダー・ワンの性的暴行疑惑 海外メディアはどう報じたか?

Mar 14, 2021.高村 学Tokyo, JP
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アレキサンダー・ワンが3月9日にインスタグラムに投稿した声明文

ファッションデザイナーのアレキサンダー・ワン(Alexander Wang)は3月9日、一連の性的暴行疑惑に関して自身の公式インスタグラムで声明を発表した。当初は「事実無根」と全面的に否定していたものの、今回の投稿では「彼らに苦痛を与えるような行動を自分がとってしまったことを後悔しています」と、告発内容の一部を認めている。

この問題については、昨年12月にモデル兼デザイナーのオーウェン・ムーニー(Owen Mooney)が、2017年にニューヨークのクラブで著名デザイナーに局部を触られたとする告発文をSNSに投稿したことを発端としている。その後、性的暴行を加えたのはアレキサンダー・ワンだとオーウェンが公表し、これを「ダイエット プラダ(Diet Prada)」とシット・モデル・マネジメント(Shit Model Management)が拡散、オーウェン以外の複数の被害者が名乗り出る事態に発展していた。被害者らの代理人を務めることになった弁護士のリサ・ブルーム(Lisa Bloom)によると、2月24日の時点で被害者は11人だという。

米国「ニューヨークタイムズ(The New York Times)」や「WWD」をはじめ、英国「ガーディアン(The Guardian)」「BBCニュース(The BBC News)」「デイリー・メール(The Daily Mail)」、そして「BoF(Business of Fashion)」などもこの性的暴行疑惑について次々と報じた。

「ガーディアン」は、2017年2月に開催されたパーティでワンから下着を下ろし性器を露出するように言われたと主張するトランスジェンダーモデルのジア・ガリソン(Gia Garrison)の話を紹介している。「BoF」は、ワンから性的暴行を受けたと名乗り出たオーウェン・ムーニーを含む5名の男性に取材をしている。

真相が不明なまま、今月に入り9日にアレキサンダー・ワン本人が、「最近、私の過去の個人的な行動に関して、何人かの方からクレームを頂きました。私は彼らが意見を主張する権利を支持し、彼らの話に注意深く耳を傾けました。彼らにとって体験を語ることは容易ではなかったと思いますし、彼らに苦痛を与えるような行動を自分がとってしまったことを後悔しています。詳細の部分で同意できない部分もありますが、今後は手本となれるよう自分の社会的立場を自覚し、有害な行動を阻止していける人間になれるよう努めて参ります。人生とは学び、成長することであり、今、私はそれを心から感じ、行動に移していきたいと思っています」との声明をインスタグラム上で発表した。

これを受けてリサ・ブルームは同日、「私たちはアレキサンダー・ワン本人と彼のチームに会いました。私のクライアントらは彼らが体験したことや、その痛みや苦しみを伝える機会を得ました。私たちは同氏の謝罪を受け入れ、前に進むことにしました」と自身の公式インスタグラムで発表している。なお、「WWD」の同日付けの記事によると、リサ・ブルームに金銭的な和解があったかどうかを確認したところ、回答は得られなかったとのことだ。

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