エイ・ネットは、2020年秋冬で「ネ・ネット(NE-NET)」「メルシーボークー、(mercibeaucoup,)」「にゃー」の事業を休止し、2021年1月末までに国内23店舗を順次閉鎖する。「メルシーボークー、」の宇津木えりと「ネ・ネット」の高島一精は7月末ですでに退職している。3月時点で531名いる社員は、他ブランドなどへ配置転換する。今後は島瀬敬章による「タクタク(tac:tac)」と「ズッカ(ZUCCa)」「プランテーション(Plantation)」、そして自社ECサイト「ユーモア(HUMOR)」のラインアップになる。エイ・ネットの2019年3月期の売上高は約109億円(前年比10%減)で、当期純損益は約6億8000万円の赤字だった。新型コロナウイルスによる影響で今期はさらに厳しい経営環境が続く。
昨年には、「ズッカ」とともにエイ・ネットを支えてきた2大ブランドであった「ツモリチサト(TSUMORI CHISATO)」の生産販売を終了し、デザイナーの津森千里も同社を去った。「ツモリチサト」は自身のデザインスタジオのティー・シィー(T.C)が引き継ぎ、受注生産方式で2020年春夏シーズン以降も事業を継続している。過去には、「スナオクワハラ(SUNAOKUWAHARA)」を展開していた桑原直も2015年春夏シーズンをもってエイ・ネットを退社して独立、2016年春夏から新生「スナオクワハラ」を始めている。さらには「ファイナルホーム(FINAL HOME)」を同社で展開していた津村耕祐も、2015年にエイ・ネットを退社して独立している。