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Japan|日本アパレル・ファッション産業協会の新年会を見て思うこと

Feb 8, 2020.久米川一郎Tokyo, JP
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日本アパレル・ファッション産業協会の公式HPより

ちょっと古い話だが、繊研新聞の1月17日号第2面を見ていたら、日本アパレル・ファッション産業協会の新年会に関する記事が出ていた。「アパ産」と昔は呼ばれていた団体だが、アパレルだけだと発展性がないのか、いつの間にかアパレル・ファッション産業協会になっていた。それはいいとして、前任の廣内武・理事長(オンワードホールディングス名誉会長)を引き継いでいたのは、レナウンの北畑稔・会長だ。いまだにレナウン、オンワードという昔の看板が生きている団体のようである。最近600店閉店を発表して、業界に衝撃を与えたオンワードホールディングスは、それでも連結で年商3000億円企業であり、「ジル・サンダー(JIL SANDAR)」というラグジュアリー・ブランドも擁している世界でも名が知られる企業であり昔のような輝きはないにしても、業界を代表する一社であることに異議はないのだが、今回理事長になった北畑氏が代表取締役会長を務めるレナウンはどうにもこうにも赤字決算が続いている企業で、あきらかに過去の名門企業。もうレナウンの70年代、80年代の凄さを知っている人間も業界には残っていないだろう。それにこの企業は、もう日本の会社ではないのである。現在は山東如意科技集団有限公司が32.96%、その山東如意の親会社である済寧如意投資有限公司が20.13%を保有している中国企業なのである。まあそういう企業の代表取締役会長が理事長を務める日本アパレル・ファッション産業協会というのも、どうも居心地が悪いではないか。そもそもがこの新年会だか賀詞交歓会というもの自体があまりファッショナブルではないような気がするのだが。それにファーストリテイリングも良品計画もしまむらもアダストリアもマッシュホールディングスもストライプインターナショナルなどの今のアパレル・ファッション業界で元気な企業は、この団体に加わってはないのである。そんなことよりいつまでこういう新年会や賀詞交歓会が続けられるのだろうか。心配である。

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