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いま中国で評価されているファッションブランドはこれだ!

Jan 20, 2022.Tokyo, JP
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「ボイデン」公式HPより

2022年冬季オリンピックが2月4日からいよいよ北京で開幕する。スノーボードハーフパイプの平野歩夢選手を始め、スキーノルディック複合の渡部暁斗選手など、日本人選手が続々と出場を決めており、金メダル獲得が期待されている。彼らの競技への注目ももちろんだが、そのファッションに対する注目度も高く、オリンピックの新しい楽しみ方のひとつと言えるのではないだろうか。

北京五輪の開催で世界から注目を浴びる中国だが、中国発のファッションブランドにも注目が集まっている。中国版「WWD」が1月18日に発表した「2021年WWD HONORS」によると、中国のオリジナルブランドが頭角を現しているのがよくわかる。「WWD HONORS」とは、ファッション業界に大きな影響を与えた人物や企業を毎年表彰するアワードで、今回は「シャネル(Chanel)」や「バーバリー(Burberry)」 などのブランドやケリンググループ(Kering Group)、ロレアルグループ(L'Oréal Group)といった企業が受賞しているが、中国オリジナルのブランドが数多く受賞した。

まず、「K-ボクシング(K-BOXING、勁霸男裝)」が受賞している。「K-ボクシング」は創業から41年になるファッションブランドで、存続の危機に何度も直面しながらも今日まで発展してきた。2021年にはミラノ・ファッション・ウィークに参加し、ハイ・ファッションと中国の伝統文化の融合を国際的な舞台で表現したことが評価された。

「ボシデン(BOSIDENG、波司登)」は、ダウンジャケットを主軸にしたブランドで、デザイン性だけではなくテクノロジーも重視する姿勢が評価され受賞となった。「ボシデン」は研究所を設立し最先端技術の研究開発に取り組んでいる。また、2019年にはジャン=ポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)とコラボレーションするなど、中国国内のみならず海外からも注目されている。

「モンクレール(MONCLER)」の「ハウス・オブ・ジーニアス(HOUSE OF GENIUS)」に中国人デザイナーとして初めて参加した「チェン・ペン(CHEN PENG)」も受賞した。2015年にファッションデザイナーのチェン・ペン(Chen Peng)が立ち上げたブランドで、ジェンダーレスなデザインが特徴だ。

また、Eコマースからスタートした「ハーマイ(HARMAY、話梅)」も選出されている。「ハーマイ」は、2008年にアリババ傘下のECモール「タオバオ(淘宝)」で販売を開始し、その後は北京、上海、成都、香港と次々に店舗をオープンしている。国内ブランドとのコラボレーションも常に展開している。

コスメ企業では、ヤッセン(YATSEN、逸仙電商)が受賞している。ヤッセンは中国発コスメブランド「パーフェクトダイアリー(Perfect Diary、完美日記)」を運営していることで知られ、2020年11月にニューヨーク証券取引所(NYSE)で6億1700万ドル(約660億円*)のIPOを行い、日本でも一気に知られるようになった。ヤッセンは積極的にブランド買収を進めており、2020年には高級コスメブランド「ガレニーク(Galénic)」、2021年には英国の高級スキンケアブランド「イヴロム(Eve Lom)」の買収に乗り出した。海外市場におけるこうした拡大戦略は、中国発コスメブランドを国際化するための道を開いていると言えるだろう。

さらには、上海ファッション・ウィークも受賞している。その歴史はまだ20年ほどだが、コロナ禍の中、世界初のオンラインでのファッション・ウィークを開催したことが評価された。

中国オリジナルのファッションブランドやコスメ企業が、中国国内はもちろん海外でも評価され始めていることがおわかりいただけたのではないだろうか。コロナ収束以降、これらのブランドがどこまで成長していくのか、今後も注視したい。

*2020年11月当時のレート

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