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百貨店に「逆転現象」は本当に起こっているのか?

Nov 7, 2020.久米川一郎Tokyo, JP
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繊研新聞の11月5日号第1面の「めてみみ」というコラムのタイトルは「逆転現象」。インバウンド消費がなくなり、高齢者やテレワーク状態が続くOLやサラリーマンが都心を避け、自宅近くの店舗で買い物する傾向が強まっているので、百貨店のビジネスモデルが転換点を迎え、従来の都心店は回復が遅く、地方店や郊外店が堅調だという。なるほどそんなことがあるのだろうかと思って、10月22日に日本百貨店協会が発表した今年9月の全国百貨店の売上動向を眺めてみた。10大都市について言えば、前年比ー35.5%で12カ月連続前年割れ。札幌:-33.8%、仙台:-24.5%、東京:-35.0%、横浜:-30.0%、名古屋:-36.3%、京都:-33.7%、大阪:-41.0%、神戸:-30.6%、広島:-31.1%、福岡:-34.8%。

これが地区別では、北海道:-30.6%、東北:-28.9%、関東:-26.1%、中部:-27.1%、近畿:-21.2%、中国:-33.1%、四国:-33.8%、九州:-35.9%。

要するに、この「逆転現象」なるものは、ほんのわずか感じられる程度のことで、大言するようなことでないのがわかる。正確にはインバウンド激減やテレワークによる大都市圏の需要拡散という要因は大都市の百貨店を直撃しているが、それが地方百貨店・郊外百貨店の売り上げを浮上させているかと言えば、必ずしもあてはまらない。地方百貨店・郊外百貨店はそれなりの問題を抱えており、それなりに不調なのである。要するに百貨店という業態、旧来のパラダイムを変更することのできない百貨店という業態が浮上するのはなかなかに難しいのである。

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