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表参道と奥原宿をつなぐ新生「原宿クエスト」が着工

Oct 31, 2022.岩見光Tokyo,JP
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NTT都市開発は、複合商業施設「原宿クエスト建替え計画」について、新築工事に着手したと発表した。竣工は2025年春を予定している。 

原宿クエストの所在地は、原宿駅から徒歩3分の表参道に面した場所。建替前の「原宿クエスト」は、1985年に閉館したNTTグループの前身である電電公社の総裁公邸跡地に、ファッション、カフェ&レストランほかホールを併設した施設。「Quest For The New Standard」をコンセプトに1988年4月に竣工、2021年10月に建替えに向けて閉館した。「原宿クエスト」には、多目的ホールの「原宿クエストホール」や「GU STYLE STUDIO」、「プーマストア(PUMA STORE)」などのテナントが出店していた。

NTT都市開発は表参道・竹下通りから内側に入ったエリアを「奥原宿」と表現し、新生「原宿クエスト」では「表参道から奥原宿をつなぐことで、都市の奥行きをつくりだし、原宿の新たな魅力を掘り起こす」としている。

新生「原宿クエスト」の規模は、地上6階・地下1階の7フロアで、敷地面積約1,960㎡、延床面積約7,800㎡。物販店舗、飲食店舗、サービス店舗、事務所、自動車車庫が併設される。また、低層棟と高層棟の構成となっており、その間には、表参道から奥原宿をつなぐパサージュ(敷地内通路)を計画している。高層棟の上層には、表参道や代々木公園を望むことができる開放的な高層階テラスを設置。新生「原宿クエスト」は「Re: HARAJUKU CULTURE」を施設構成のコンセプトに据え、個性あふれる世界の原宿カルチャーを追求する多様なテナントを誘致予定。各店舗が街と調和する独立した路面店として、個性豊かな世界観を表現できる施設を目指す。

建築デザインは、建築設計集団OMAのパートナーおよびニューヨーク事務所代表を務める建築家の重松象平氏が担当。デュアリティ(二面性)をコンセプトに、フラッグシップ店舗が並ぶ表参道と、個性豊かな路面店が点在する奥原宿の境界に位置するという特性を活かした建築形態をデザインしたという。表参道側は垂直性と透明性を意識したアイコニックな外観とし、パサージュを抜けた先には、奥原宿のスケール感に合わせた小さな店舗や広場、アートスケープを配置するなど、二面性を持ち合わせた計画としている。 重松氏は新生「原宿クエスト」について、「表参道と奧原宿を繋げ一体化する初めての建築」とし、「明治神宮、代々木体育館、代々木公園、原宿駅に近く、表参道の中でも公共性の高いエリアにあリます。そして同時に、敷地の北側では竹下通りなどがある奧原宿にも面しています。まさに二面性のストーリーを持った建築を計画するには最適な場所」とコメントしている。ランドスケープデザインは、ランドスケープ・プラスの平賀達也氏が担当。表参道と奥原宿をつなぐエントランスからパサージュにかけては、明治神宮から連続した地層をイメージした壁面を設ける。また、施設の随所に明治神宮の杜やケヤキ並木と呼応するよう緑豊かな植栽を計画し、明治神宮の植生を反映することで原宿の地に馴染み親しまれる、サステイナブルな施設を目指す。

新生「原宿クエスト」ではそのほか、原宿独特のカルチャーやライフスタイルを体現する多様な次世代アーティストたちと共にさまざまな取り組みを予定している。施設のプロモーションとして、アーティストのbaanai氏が描いた原宿を象徴するアート作品を展開していく。「ARIGATOUGOZAIMASU HARAJUKU QUEST」という文字で埋め尽くしたスペースに、多様性の象徴であるレインボーカラーを塗り重ね、「QUEST」の鏡文字を描いた作品。「歴史と想いを塗り重ねて次世代へつなぐ」というbaanai氏の思いが込められている。

 

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