村上春樹やファストリの柳井正社長が登壇 柳井社長が12億円を寄付した早稲田大学の「村上春樹ライブラリー」が開館
Sep 22, 2021.Tokyo, JP
VIEW477
第2位:1Q84(2009・2010年):約860万部
第3位:羊をめぐる冒険(1982年):約247万部
第4位:ダンス・ダンス・ダンス(1988年):約227万部
第5位:ねじまき鳥クロニクル(1994・1995年):約227万部
「1Q84」以降の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」(2013年、長編13作目)、「騎士団長殺し」(2017年、長編14作目)が評判にあまりならなかったから「1Q84」が最後の輝きだったのではないかという声が多い。しかし長編13作、長編14作についても、発行部数は100万部を楽々と超えている。とにかく村上春樹の小説はファンがいて売れるのだ。
一種のサスペンス仕立てのストーリーは凝っているし、随所に面白いエピソードや威言を散りばめ、そこはかとなく喪失感や不条理な運命を考えさせつつ、突如としてSEXに走ってしまう男女というオマケも付いて、これがウケないはずはない。これが村上春樹の小説である。今回も展開は大体予想がつくのである。しかし2970円の値段はともかく、読み始めたら止まらなくなる小説であり、これで丸々2日はつぶれてしまう。「コスパもタイパも悪いじゃないか」とムキになるのは若い証拠だ。もう会社勤めを辞め時間があり余っている「老人」には是非ともお薦めしたい。村上春樹ファンもそうした50~60代がメインなのだろうから。