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名店「ひらまつ」になにが?レストランやホテルを運営する東証一部上場のひらまつが上場廃止の瀬戸際

Jan 2, 2021.高村 学Tokyo, JP
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ひらまつが経営する代官山の「リストランテASO」

東京証券取引所は、東証一部上場でレストランやホテルを運営するひらまつ(本社:東京都渋谷区、代表:遠藤久)を12月28日付けで監理銘柄(確認中)に指定すると発表した。2021年3月期第2四半期報告書の提出が遅延したためだ。ひらまつは、「レストランひらまつ」や「リストランテASO」といったレストラン事業を主軸に、三重県の賢島や沖縄県の宜野座の「ザ・ひらまつ ホテル&リゾーツ」のホテル事業、ウエディング事業、ケータリング事業、ワイン事業の5つの事業を展開している。2020年3月期決算の売上高は98億8700万円(前年は109億4800万円)、営業利益は2400万円の赤字(同7億4000万円)、当期純損益は19億5300万円の赤字(同7500万円)だった。昨年5月には、代表取締役社長の陣内孝也氏と代表取締役副社長の服部亮人氏がそれぞれ執行役員に降格し、日本マクドナルドの執行役員を務めた遠藤久氏を新社長とする経営体制で立て直しを進めていたところだった。

同社は、創業者でシェフの平松博利氏が1982年に西麻布でフレンチレストラン「ひらまつ亭」をオープンしたことが始まりだが、平松氏が設立し運営するひらまつ総合研究所(以下、ひらまつ総研)との間の取引に関して不適切な会計処理があり、外部調査委員会の調査などに時間を要したため、四半期報告書の提出が遅延した。そのひらまつ総研は現在、ひらまつに対して未払いの業務委託料の支払いなどを求めて提訴し係争中だ。ひらまつ総研は、ホテル開発への助言などに関する業務委託費として、約3億3700万円が未払いだと主張しており、さらに京都にある「レストランひらまつ高台寺」「高台寺十牛庵」に関して事業譲渡契約を締結していたがひらまつ総研がこの契約を解除、ひらまつ側に支払った事業譲渡代金として約6億6400万円の返還も求めている。

1月12日までに第2四半期報告書を提出できなかった場合、ひらまつは上場廃止となる。同社は「期日までに提出すべく、最大限の対応を行い、全力を尽くして参ります」としているが、残された時間は限られている。

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