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「ザラ」のインディテックスの1月決算は減収減益でも予定通り

Mar 17, 2021.三浦彰Tokyo, JP
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「ザラ(Zara)」をメインブランドにする世界ナンバーワンのSPA企業インディテックスの2021年1月末決算(2020年2月1日〜2021年1月31日)が発表になった。売上高は204億200万ユーロ(2兆6318億円*、前年比−27.8%)、純利益は11億600万ユーロ(1426億円*、同−69.6%)だった。これを四半期ごとに見てみると、第1四半期(2〜4月)が売上高−44.3%で赤字だったが、第2四半期(5〜7月)は売上高−31.3%で最終利益黒字(同−73.7%)、第3四半期(8〜10月)は売上高−13.5%で同黒字(同−26.0%)、第4四半期は売上高−25.2%で同黒字(同−52.5%)だった。第3四半期に大きく復調したが、また第4四半期にコロナ禍が再現され始めると業績にかげりが出てきていたが、2021年2月には前年同月比15%の減収(全世界で全店舗の21%が休業)、3月1〜7日は前年比4%減(全店の15%が休業)で推移しているという。業績を下支えしているのはEC部門で、前期は前年比77%増を記録した。同社は2012年から進めていたDX(デジタルトランスフォーメーション)の戦略に沿ってEC拡大を進めてきた。2022年までにリアル店舗を全世界で約200店舗を閉鎖して、約10億ユーロの設備投資をデジタル分野で行い、EC比率を25%まで引き上げる予定だ。これにより店舗数は最大12%減少するが、残る店舗の面積を拡大し、立地の改善も目指している。2020年終了時ではEC比率は20%前後まで拡大していると見られており、目標の25%達成も射程に入っているようだ。全体的にDX拡大を中心にしてコロナシフトが進んでいる印象だ。コロナ禍を業務変革のキッカケにしている図太い企業体質がうかがえる。

*1ユーロ=129円換算(2021年3月17日時点)

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