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Japan|創業以来の減収で赤字決算のアイスタイルは復活できるのか?

Aug 14, 2020.久米川一郎Tokyo, JP
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アイスタイルの吉松徹郎代表取締役社長 (PHOTO:SEVENTIE TWO)

20〜30代女性向けの美容関連情報サイト「アットコスメ(@cosme)」を運営するアイスタイル(東証一部上場)の2020年6月本決算(連結)が発表になった。売上高は305億6400万円(前年比5.1%減)、営業損益は23億2500万円の赤字(同4億7600万円の黒字)、経常損益は24億3800万円の赤字(同3億8000万円の黒字)、親会社株主に帰属する当期純損益は50億200万円の赤字(同5億1900万円の赤字)で、創業以来の減収で、赤字決算になった。

部門別(カッコ内は同社による呼称)では、国内小売事業(ビューティサービス)は、新型コロナウイルスの影響でほとんどのリアル店舗が2カ月間休業したが、ECの躍進と今年1月にオープンした原宿店の寄与で前年比7.2%増の153億円だったが、原宿店の先行費用などで当初から赤字計画だったが、赤字幅が拡大し営業損益は6億8500万円の赤字(前年同期の営業利益は5億5900万円)だった。

アットコスメプラットフォーム事業では、ブランドへのマーケティングサービス(ブランドオフィシャル)が堅調だったが、ブランド側の宣伝広告費の見直しで「アットコスメ」の広告・PR収入が落ちこんだこともあって、売上高が前年比1.1%増の77億2000万円で、営業利益は同47.0%減の11億9400万円だった。

海外事業(グローバル)は、中国での越境ECの競争激化、香港でのデモや新型コロナウイルスの影響で、売上高61億6800万円(同32.5%減)、営業損益は7億8900万円の赤字(同2700万円の赤字)と足を引っ張った。

さらに、海外子会社に対するのれん代の減損23億5500万円、海外店舗の減損損失や閉鎖損失で6億3000万円、新型コロナウイルス の影響による休業に関する臨時損失3億4000万円などの特別損失35億9800万円を計上した。

社運を賭けたともいえるJR原宿駅前の巨大旗艦店「アットコスメ東京」の1月10日オープンもあった前期だったが、タイミングがあまりにも悪過ぎた。これに加えてコロナ・ショックと香港民主化騒動も手伝って、本来なら化粧品のEC企業として、コロナ禍でも好決算が期待できたかもしれないのに、厳しい決算になったという印象だ。

この決算をうけて、株価も「アットコスメ東京」への期待が膨らんでいた昨年11月12日の979円(終値)からダラダラと下げて、コロナ禍に世界中が震え上がった3月23日には188円(終値)の今年最安値まで下げた。その後は持ち直して、現在最安値の倍近い366円(8月14日11時)ほどで売買されているが、これを安いと見るのか高いと見るのかは微妙。しかし、ブランドオフィシャル導入数は240ブランド、「アットコスメ」の会員数610万人、その月間ユニークユーザー数は1320万人と圧倒的な存在なのは間違いない。

前期の業績とともに8月13日に発表された今期については、不採算事業の整理・撤退、サロン事業の撤退、海外戦略の見直し、ブランドオフィシャル事業の強化(240ブランドを今期中に300ブランドへ)、リアルとネットを連動した販売強化を事業方針に掲げている。その業績見通しは、売上高372億円(前年比21.7%増)、営業利益5000万円、経常損失7000万円、当期純損失2億円を予想している。なお中期経営計画の目標年商500億円は取り下げられている。

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