コーセーは2021年3月期の通期連結決算を発表した。売上高は2793億8900万円(前年比14.7%減)、営業利益は132億9400万円(同67.0%減)、当期純利益は119億8600万円(同55.1%減)と減収減益だった。新型コロナウイルスの感染拡大やインバウンド需要の消滅などが影響し、売上高構成比の約80%を締める化粧品事業は前年比で13.3%減、同じく約20%のコスメタリー事業は18.7%減だった。
地域別では、日本は前年比24.8%減、北米は26.4%減、そのほかの地域は30.5%減となったが、アジアでは27.6%増だった。アジアが増収の要因は、いち早く新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込んだ中国が好調だったためだ。中国では、Eコマースが引き続き伸長しており、百貨店チャネルも順調に回復、トラベルリテールも好調を維持し、グローバルブランドの「デコルテ(DECORTÉ)」も好調だった。「デコルテ」はグローバルでの売上高が前年比10%増と好調を維持した。北米では、タルトがEコマースによる売上が好調に推移し、店舗の営業も再開はしたものの都心部が苦戦するなど、感染拡大による外出規制の影響を大きく受け、売上高は264億1800万円(前年比26.4%減)となった。なお、同社は次期より決算期を3月31日から12月31日に変更する予定。