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Japan|日本のアパレル・ファッション業界よ、ウエクスナーに学べ

Feb 7, 2020.橋本雅彦Tokyo, JP
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レスリー・ウエクスナー

『ウォールストリートジャーナル』によれば、Lブランズ社のランジェリーブランドである「ヴィクトリアズシークレット(Victoria's Secret、以下VS)」の売却が噂されているという。同社のビジネスは「VS」とパーソナルケアの「バス&ボディー(Bath&Body、以下B&B)」の2ブランドが主力。「VS」の業績がここ5年ほど振るわない。最近も53店舗の閉鎖が発表されている。株主から業績の悪い「VS」売却案が提出されていた。今回の売却の噂もこうした流れに沿ったもので、売却先としてはLブランズの仕入先のマストグローバルファッションの親会社のプライベートイクイティのシカモア社が有力視されている。

また1963年のリミテッド(Lブランズの前身)創業以来57年間、同社のCEOを務めているレスリー・ウエクスナー(Leslie Wexner、82歳)の退任も噂されている。同氏はまず郊外型モールの全盛期にSPAブランドの開発に成功。Lサイズの「レーンブライアント(Lane Bryant)」やカジュアルブランド「エクスプレス(Express)」などを開発して軌道に乗り、1988年には「アバクロンビー&フィッチ(Abercrombie&Fitch)」を買収する等(96年にマイケル・ジェフェリーズ現会長兼CEOによるMBOでスピンオフする)事業を拡大していったが、アパレルのSPAに限界を感じブランドを売却。主力になった「VS」(1977年創業)を1982年に買収するなど次代の布石を打って来た。そしていよいよ、そのファッション業界の天才経営者ウエクスナーも57年の業界人生に幕をおろそうとしている。

低迷する日本のアパレル業界の経営者の方々にも是非このウエクスナーの生き方を学んでいただきたい。ファッション&アパレルの世界は同じ事を続けていたらいつかはダメになるということを。常にダメになる手前で次のビジネスを始めなければ、生き続けるというのは難しいということを。

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