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アイウェアは儲かる!LVMHがマルコリンとの合併会社を完全買収

Dec 15, 2021.三浦彰Tokyo, JP
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「マルコリン」公式フェイスブックから

ヨーロッパのアイウェア業界は、ケリング(KERING)が自社ブランドを手掛けるアイウェアメーカーであるケリング アイウェア(KERING EYEWEAR)を2014年に設立以来、再編が進んでいる。まずケリング アイウェアのあおりをうけて、2016年12月に「グッチ(GUCCI)」(ケリング傘下)とのライセンス契約を満了より2年早く契約を終了させられたサフィロ(SAFILO)は、売り上げの15%程度が消え苦境に立たされ、デザイナーライン「エリーサーブクチュール(ELIE SAAB couture)」やオリジナルブランド「オキシド(OXYDO)」などのブランドを立ち上げて消えた売り上げの補填に躍起になった。

さらにこのケリング アイウェアに、3大ラグジュアリー企業の1社であるリシュモン(RICHEMONT)が出資。その株式の一部を取得して、リシュモンが擁するブランドのアイウェアの製造・販売を一元管理するようになった。加えて2021年7月にケリング アイウェアは、デンマークのラグジュアリーアイウェアブランドである「リンドバーグ(LINDBERG)」を買収してそのポートフォリオに加えている。

また最大手のルックスオティカ(Luxottica)はフランスのレンズメーカーのエシロール(ESSILOR)と合併し、エシロールルックスオティカ社(EssilorLuxottica)を2017年に誕生させた。年商150億ユーロ(約1兆9500億円、1ユーロ=130円)の巨大企業だ。3大ラグジュアリー企業のアイウェア業界への直接参入に備えた動きだ。

さらに3大ラグジュアリー企業首位のLVMHは自社ブランドを手掛ける首位ルックスオティカを追うイタリアのアイウェアメーカーのマルコリン社(MARCOLIN)と合併会社ティリオス(Thélios)を2017年に設立した。LVMHが51%、マルコリンが49%という出資比率だった。さらにLVMHはマルコリンの株式10%を取得した。

それからほぼ5年が経過しようとしているが、LVMHはその際にマルコリンが保有していた残りの49%をこのほど買収し、ティリオスの株100%を保有することになった。一方マルコリンは、LVMHが保有していたマルコリン社株10%を買い戻した。このディールは、アイウェア製造・販売のウマ味を知ったLVMHの積極投資と見てよいだろう。買収金額は未公表だが、業界情報では1億〜1億5000万ユーロ(128億円〜192億円)ではないかと見られている。

どうもアイウェアは巨額の投資をしても十分儲かるラグジュアリーアイテムであることが3大ラグジュアリー企業の知るところになったようである。今後、アイウェアメーカーによってライセンス生産されていたラグジュアリーブランドは、ケリング アイウエアおよびティリオスへの完全移管がなされ、厳しい環境に置かれることになりそうだ。

 

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