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赤字拡大だが売上高48%増のメルカリをどう見る?

Aug 15, 2020.久米川一郎Tokyo, JP
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8月6日にフリマアプリ最大手のメルカリの6月本決算が発表になった。売上高:前年の516億円→762億円(47.6%増)、営業損益:121億円の赤字→193億円の赤字、経常損益:121億円の赤字→193億円の赤字、当期純損益:137億円の赤字→227億円の赤字という昨期からの推移だった。売り上げがコロナ禍のために47.5%も増えたにもかかわらず、赤字幅は拡大という結果だった。コロナ禍で買い物に行けないとか自宅勤務の合い間に自宅の断捨離を行ってフリマアプリの利用者が増えたのだろう。

注目されるのは、ロックダウンのあったアメリカでのメルカリ事業が定着してきている点。新規ユーザーの増加に加えて、過去に取引経験のあるユーザーがメルカリを使っているのが確認されたという。昨期の第4四半期では目標としていた月間流通総額1億ドル(108億円)を達成している。現在大幅な赤字になっているアメリカ事業に黒字化のメドが立ったと経営トップは発表している。

また、赤字であるメルペイ事業については、決済取扱高や決済回数について大きなネガティブインパクトはなかったというレポートがあった。

来期については、不確定要素が大きいため業績目標はこの時点では設定していないが、黒字化が見込めるのではないかという期待を抱かせる決算発表会だった。これをうけて8月7日の株式市場では、メルカリ株に買いが入り一時は8月6日の終値である4660円から680円高の5340円の史上最高値をマークするほどだった。しかし、その後は沈静化しており、8月13日の終値は4810円だった。ある意味コロナ禍がプラスに働いた企業と言えるわけだが、果たしてそれがただのラッキーだったのか、知名度アップのキッカケとして今期の黒字化に貢献するようになるのか、注視が必要なようだ。

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