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ハイブランドから百貨店、個人クリエイターまで、ファッション業界が次々と参入するメタバースとは?

Feb 4, 2022.Tokyo,JP
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現在注目を集めているメタバース。メタバースとは「メタ(超越した)」と「ユニバース(宇宙)」を組み合わせた造語で、仮想空間自体や、そこでコミュニケーションが行えるサービス・プロダクト全般を指す言葉である。具体的にはアバターを利用したチャットSNSやゲームなどがこれに当たる。そして、こうしたメタバースはファッション業界からも大きな注目を集めている。

当メディアで過去に報じたように、「ラルフ ローレン(Ralph Lauren)」は、アバターを利用したバーチャルコミュニケーションアプリ「ゼペット(Zepeto)」でアバター用のデジタル洋服コレクションをローンチしている。「ゼペット」はアジア最大のファッション・メタバースプラットフォームとしても知られ、「グッチ(GUCCI)」や「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」といったブランドも進出している。写真共有アプリであるスナップチャット(Snapchat)にも、「リーバイス(Levi's)」や「オフ・ホワイト(OFF-WHITE)」「アディダス(Adidas)」 がアバター向けの洋服を提供している。

アパレルのメタバース参入のプラットフォームとして、ゲーム業界も一役買っている。米国のエピックゲームス(Epic Games)が開発し配信するオンラインゲームである「フォートナイト(Fortnite)」は、これまでゲーム内でアバターが着用するアパレルコレクションを数多く発表しており、「モンクレール(Moncler)」や「バレンシアガ(Balenciaga)」「ナイキ(NIKE)」とコラボしている。

他にも「ナイキ」はオンラインゲーム「ロブロックス(Roblox)」に独自のバーチャルワールドである「ナイキランド(NIKELAND)」を構築し、ブランドのファンがつながり、創造し、経験を共有し、競争するための場所を提供している。さらにそこでは最新アイテムも販売される。

さらに、意外なことに百貨店を展開する三越伊勢丹もメタバースで仮想空間プラットフォームを展開している。三越伊勢丹が運営する仮想都市空間は「REV WORLDS(レヴ ワールズ)」と呼ばれ、ユーザーはアバターを操って仮想都市の中を歩き回ることができる。仮想都市には、伊勢丹新宿店などの実在する店舗が存在し、店内で商品をチェックしたり、そこからECサイトにジャンプして実際に買い物したりできる。

さらに、メタバースはハイブランドや有名アパレル、百貨店だけでなく、個人のクリエーターにもチャンスがある。BBCによると、「ゼペット」で人気のデザイナーであるカナダ人のモニカ・ルイーズ(Monica Louise)はバーチャルファッションのデザイン・販売で6桁の金額を稼いでいるという。彼女はBBCに「現実には着れないような服もあるが、デジタルの世界なら全部買える」「それこそが、私がここにのめり込む大きな要因だと思う」と語った。

そして、その波及はアパレル業界だけに止まらない。「ゼペット」には、コスメブランドの「ナーズ(NARS)」や「ディオール・ビューティ(Dior Beauty)」らも進出しており、今後メタバースのファッション・ビューティ業界への更なる普及が見込まれる。

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