モンクレールが「ストーンアイランド」を買収、株価は44ユーロと好調を維持

イタリアのダウンウエアメーカーのモンクレール（Moncler）は12月7日、同じイタリアブランドの「ストーンアイランド（Stone Island）」を保有するスポーツウェアカンパニーを買収すると発表した。モンクレールの会長兼CEOのレモ・ルッフィーニ（Remo Ruffini）は、「これは同じ価値観、同じ経営の厳しさ、革新に対する同じ情熱、人への同じ愛、未来に対して 同じ願望を抱く2つのイタリアブランドの融合です」と語り、「私は常にトレンドや慣習を超越し、独自性と消費者との近い距離感が開発の礎となる、強力なブランドを構築するべく努めてきました。同じビジョンを共有することが、ストーンアイランドと共に未来を描いていくための協力関係を築くことに繋がっています」と今回の買収についてコメントしている。

「ストーンアイランド」の会長兼CEOのカルロ・リヴェッティ（Carlo Rivetti）は、「この提携は、両社の事業を発展させる絶好の機会であり、フィジカルとデジタルにおけるモンクレールのリテール経験によって、ストーンアイランドの国際的な成長の加速へと繋がります」と語り、「レモと私は力を合わせて、我々が直面している課題に今まで以上の強さを持って取り組んでいくことを決定しました。我々は同じルーツを持ち、起業家として同じようなジャーニーを歩んできました。そして、ブランドの深遠な価値観と携わる人々に対するリスペクトを共有しています。我々はイタリア人です。ストーンアイランドは、強固なブランドのアイデンティティを維持しながら、継続的に研究と実験に重きを置く姿勢を育み、ブランドのポテンシャルを最大限に発揮するべく、新たなチャプターを歩み始めます」と今回の提携についてコメントしている。

年始に40.59ユーロだったモンクレールの株価は、新型コロナウイルス感染拡大を防止するためにイタリア政府が生活必需品の販売店、薬局、スーパーマーケットを除く全ての商業及び小売りの販売活動を休止する首相令を発出した3月11日の翌日に26ユーロまで下落したものの、今回の買収を発表した12月7日には44ユーロの株価をマークしている。