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2020年の日本の出生数が5年連続で過去最少の87万人 中国や韓国でも人口減の懸念

Feb 25, 2021.高村 学Tokyo, JP
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厚生労働省が2月22日に発表した人口動態統計(速報)によると、2020年の日本の出生数は87万2683人となり、5年連続で過去最少となった。出生数は、第1次ベビーブームの1947年からの3年間に年間約260万人を記録したが、2016年に100万人を割り込み、2018年には約92万人と過去最少を更新していた。さらに、2019年は90万人を割り込み、1899年の統計開始以来の最少数となったが、2020年はその記録をさらに更新することになった。2020年は新型コロナウイルスの影響で婚姻数も減少しており、出生数にも影響したとみられる。2008年の1億2808万人でピークを迎えた日本の人口は2050年前後に1億人を割り込むと言われているが、その減少ペースが今後さらに加速しそうだ。

人口減の懸念は日本だけではない。中国や韓国も日本同様、2020年は出生数が減少した。中国の人事社会保障省が2月8日に発表した統計によると、2020年に登録された出生数は1004万人で、4年連続の減少だった。中国は1980年代に人工抑制策として「一人っ子政策」を導入してきたが、急速な少子高齢化で2016年にすべての夫婦に2人目の出産を認める政策に転換した。中国でも少子化が深刻化してきている。韓国の2020年の出生数も過去最少だった。韓国統計庁が2月24日に発表した出生数は27万2400人だった。韓国の場合、死亡者数は30万5100人となり、統計開始以来初の人口減となった。

日本では内閣総理大臣を会長とする少子化社会対策会議が2003年に設置され、少子化対策を講じてはいるものの特段の成果はない。一刻も早く具体的な対策を講じる必要があるが、国任せではなく国民ひとりひとりもこの問題に真剣に向き合うべきではないだろうか。

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