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「パンとサーカス」の日本では金メダル30個がポイント。株価は8月9日に大転換か!?

Jul 29, 2021.三浦彰Tokyo, JP
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オリンピックスタジアム

古代ローマの大衆統治の基本コンセプトを詩人のユウェナリス(60~130)は「パンとサーカス」と表現した。食糧と見せ物さえ与えていれば、大衆は政治に対する不満など忘れてしまうものだと風刺したのである。グダグダになりながら7月23日になんとか開会式を迎えた今回のコロナ禍東京五輪についても似たようなことが言われている。JOC(日本オリンピック委員会)の山下泰裕会長は金メダル30個を目標に掲げているが、連日の日本選手の「ゴールドラッシュ」にTVの前で大喝采しているのだから、日本国民はまさに「パンとサーカス」を地で行っている。

しかし1日のコロナ感染者が東京で連日3000人を越え、7月29日にはついに日本全国で感染者は1万人を突破し、オーバーシュート状態に入った。しかしこの五輪フィーバーのおかげで危機感が全く感じられない。日本選手の「ゴールドラッシュ」にTVの前で感動しているのだから、日本国民はまさに「パンとサーカス」を地で行っている。五輪後の総選挙では、この山下会長が予想した金メダル30個が実現できるかどうかが、自民・公明の政権与党の命運を握るとさえ言われている。

この開会式に先立つ7月19日、広告業界にとっては、コロナ禍以上にショッキングな「事件」があった。五輪のトップスポンサーであるトヨタ自動車が、五輪関連のTVCMを日本で放映しないことを発表。ちなみにこのCM放映見送りは日本国内のみだ。世に「トヨタ・ショック」と言われているものだが、TVのみならず、新聞でも「当社所属の○○がおかげさまで金メダルを獲ることができました」的な全面広告がほとんど見られず新聞広告も閑散としている。

トヨタ・ショックをモロに食らう企業ということになると、なんといっても電通ということになる。ちょっとその株価を見てみると、4000円前後で推移していた株価が、午前中に五輪CM見送り発表のあった翌日の7月20日は終値3755円まで急落。しかし、この3755円を底にして、3900円台まで一気に戻している。何があったのだろうか?最高位スポンサーのトヨタ自動車が東京五輪から一歩引いて、トヨタ・ショックが産業界を襲おうが、日銀や政府系資金が電通株を盛大に買い支えているということのようだ。

日経平均株価を見てみると、4月5日の終値3万89円あるいは6月15日の終値2万9441円をピークに、上下動を繰り返しながら、2歩進んでは3歩下がるという感じで確実に下がってきている。この記事を書いている7月29日の終値は2万7782円(前日比200円高)だ。FRB(連邦準備制度)の金融緩和政策は変更の兆しが見えないから、回復が順調なニューヨークダウ平均に日経平均も追随するという楽観論が支配的だが、ちょっと日米は勝手が違うのではないだろうか。

なんとなく、東京五輪閉会式8月8日日曜日というのがターニング・ポイントになりそうな予感がする。先に述べたように、その時点で日本の金メダルは何個になっているのか?コロナの感染者は1日あたりどこまで拡大しているのか?あと10日間だが、日経平均株価はもちろん、日本経済、いや日本の今後にとっても五輪閉会式翌日の8月9日月曜日は大注目の日になりそうな気がする。

その日、日経平均株価は上がるのか?下がるのか?

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