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Japan|骨と皮でも黒字化が急務の三陽商会

Oct 11, 2020.久米川一郎Tokyo, JP
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いわゆる大手アパレルというカテゴリーのアパレルメーカーは、簡単にいうと百貨店を主要卸先としているアパレル企業のことである。オンワード樫山を中核企業とするオンワードホールディングス、TSIホールディングス、三陽商会、ワールドいった企業を従来指しているが、ワールドやTSIホールディングスは百貨店が主要販売先ではなくなっているから、百貨店を主要販売先にしている大手アパレルということでは、オンワードホールディングスと三陽商会ということになる。そのうち2015年にライセンスブランド「バーバリー(Burberry)」を失った三陽商会の苦境はそのあと5年間続いていて、目下最大の注目を集めている。その三陽商会が今年第2四半期(上半期)の決算発表を行った。三井物産からゴールドウイン副社長として出向し、現在のゴールドウインの隆盛の基盤を作った人物として、今年5月に三陽商会の社長に就任した大江伸治氏がこの決算発表には登壇し、終始厳しい表情で会見に臨んだ。

その結果は、売上高153億2800万円(前期変則のため比較できず以下同様)、営業赤字57億1200万円、経常赤字57億3800万円、親会社に帰属する純損失66億4800万円という惨たんたるものだった。通期(2021年2月期)でも、売上高380億円、営業赤字85億円、経常赤字96億円、純損失35億円。生半可なことでは、経営再建は難しいが、2022年2月期で売上高490億円、営業利益率2.7%の営業黒字化を目指すという。そのためのいろいろな施策が述べられているが、ハッキリ言って難しいだろう。通常の市場環境で「できるのかな?」というレベルなのである。それがコロナに侵された今の最悪の市場環境では、「とても無理」というレベル。

大江社長は、例えば「『ラブレス』『キャストコロン』はローコスト運営を徹底し、2022年2月期中に可否を判断する」と話している。失礼を顧ずに言わせてもらうなら、それでは“Too Late”である。「やめるなら今」である。「ラブレス」など20年以上やって黒字化しないのだから、さっさと止めるべきである。生き延びたいのなら、もう骨と皮になってフラフラ歩いているような状態にならないと自主再建は無理だと思う。連結で1500億円ほどあった売上高は今期末380億円になるが、これが200億円ぐらいまで減量して、やっと黒字が出るという感じではないか。

なんでこんなことになったのか。まず「バーバリー」の後釜に据えた「マッキントッシュロンドン(MACKINTOSH LONDON)」が機能しなかったのが最初の3年間の誤算だろう。そして、モタモタしているうちにコロナが始まったということだ。何よりも現在の目標は「骨と皮でも黒字」という戦いになっている。

ちなみに、この中間決算の発表された10月6日の終値は592円。それから下がり続け本日10月9日の終値は561円。やはり投資家も私と同意見のようだ。

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