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資生堂の2020年12月期連結決算は減収減益で117億円の最終赤字

Feb 9, 2021.高村 学Tokyo, JP
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資生堂は2月9日、2020年12月期連結決算を発表した。売上高は9208億8800万円(前年度1兆1315億4700万円)、営業利益は149億6300万円(同1138億3100万円)、当期純損益は116億6000万円の赤字(同735億6200万円)で、減収減益の最終赤字だった。2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で厳しい業績となった。国内市場では、緊急事態宣言による小売店の臨時休業や時短営業などにより来店客数が減り、さらにインバウンド需要も消滅した。海外市場では、アジア地域は2月から、欧米では3月から急激に減速し、夏場に一時持ち直したものの、欧米では9 月以降再び感染者数が増加に転じ、経済活動が制限されるなど、厳しい状況が続いた。一方、中国では、3月下旬以降、感染者数増加に歯止めがかかり、外出制限が緩和されたことなどから4月以降は市況が回復に転じた。地域別では、日本の売上高は前年比29.7%減の3030億円となった。中国は「シセイドウ(SHISEIDO)」や「クレ・ド・ポー ボーテ(Clé de Peau Beauté)」「イプサ(IPSA)」「ナーズ(NARS)」などのプレステージブランドが大きく成長し、売上高は円換算後で前年比9.0%増の2358億となった。アジアパシフィックでは、売上高は円換算後で前年比15.3%減の592 億円だった。米国では、「ベアミネラル(bareMinerals)」の不採算直営店舗を閉鎖するなど構造改革を進めたことに加え、プレステージ・スキンケアブランド「ドランクエレファント(Drunk Elephant)」のマーケティングを強化し、収益基盤の強化に取り組んだものの、新型コロナウイルスの影響で実店舗が大きな影響を受けた。メイクアップのカテゴリーもより厳しい環境だった。そのため、売上高は円換算後で前年比25.7%減の914億円だった。ヨーロッパは、Eコマースが大きく伸長したものの、米国同様に新型コロナウイルスの感染拡大の影響を大きく受け、円換算後で前年比20.4%の943億円だった。また、資生堂は2021年12月期連結決算の業績予想も発表した。売上高は1兆1000億円、営業利益は350億円、当期純利益は115億円とした。ただし、来期はパーソナルケア事業を事業譲渡するが、連結業績に与える影響は精査中のため今回の業績予想には盛り込んでいない。

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