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ぽっちゃり愛とブランド愛は不滅!TKO木下隆行がディレクションする「ブッカ44」が4カ月の活動休止を経て再スタート

Oct 5, 2021.高村 学Tokyo, JP
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「ブッカ44」のTKO木下隆行(PHOTO:SEVENTIE TWO)

お笑いコンビTKOの木下隆行がディレクションするアパレルブランド「ブッカ44(BUCCA 44)」が今年9月、リニューアルして再スタートを切った。「ブッカ44」は、ウィゴー(WEGO)が木下をディレクターに迎えて立ち上げたブランドで、2016年秋冬にデビュー。ぽっちゃり体型の男性をターゲットにして、TシャツやスウェットなどMからXXXLサイズまでを展開、恵比寿に本店を構えるなど(現在は閉店)、順調に成長してきた。しかし、木下が起こした後輩芸人に対する「ペットボトル投げ付け」騒動で一転、木下は所属する松竹芸能を退所し、さらにはコロナの影響もあり「ブッカ44」も約4カ月間、活動休止を余儀なくされた。ウィゴーとの契約も終了し、アパレル企業のバスクに事業が譲渡されたのを機に今回の再スタートとなった。世間から容赦のないバッシングを浴びた木下だが、ブランドとぽっちゃりへの愛は変わらずなんとかブランド存続に漕ぎ着けることができた。

最近では、YouTubeの低評価(BAD数)で日本一の記録を樹立したことでも話題になった。2020年に公式チャンネル「TKO木下のきのチャンネル」を開設するも、アンチからの書き込みは多く、ペットボトル騒動の謝罪動画には、1万弱のいいね!に対してBAD数は47万を超えている(10月2日現在)。「日本一はなりたくてもなれないですし、僕もなりたくてなったわけじゃないですが」と言いつつ、「世界一にはジャスティン・ビーバーがいますからね」と、最頂上を目指す意気込みを明かす。ペットボトル騒動後はほぼ仕事がなくなったという木下だが、今は明るく前向きだ。そんな木下に、「ブッカ44」へのブランド愛や今後の展開について話を聞いた。

■「ブッカ44」の第2章を見せていきたい

SEVENTIE TWO(以下、SVT):「ブッカ44」の再スタート、おめでとうございます。
木下隆行(以下、木下):ありがとうございます。ブランド設立からちょうど5年目になりますが、コロナがありそれから僕の不祥事騒動があって「ブッカ44」は半年くらい休んでいました。再スタートはしましたが、元には戻れないという思いは自分の中にありますね。それは芸能界においても同じで、元には戻れないということを頭に入れて活動しています。だから、これからは「ブッカ44」の第2章ですよね。ありがたいことにYouTubeのコメント欄やインスタに、次作はまだか、いつ発売するのかとファンからの書き込みがあって、それが支えになっていました。なかば断念していたので、再開できたのは嬉しかったですし、ファンたちに新しい第2章を見せることができればと思っています。

SVT:ファッションに目覚めたきっかけはなんですか。
木下:小学生の時から服が好きでしたが、中学2年生の時に兄貴のおさがりでDCブランドをもらったのがきっかけでしたね。女の子にもてたい一心で、ファッションに夢中になりました(笑)。ファッションは一瞬で相手にプレゼンできる武器ですよね。

SVT:どういったきっかけで自身のブランドを立ち上げることになりましたか。
木下:大人になってからもずっと服が好きで、アメーバのブログに私服を毎日載せていたんですよね。それも5年くらい。当時は投稿する服が絶対に被ることがないくらい、めちゃくちゃ買っていました。趣味がファッションだったので、給料を全部注ぎ込んでいましたね。「今日の私服はこんなんです」と毎日投稿していたら、ウィゴーの当時の社長が「そんなに服が好きなら自分で作ったら」と声をかけてくれて。それがきっかけでした。少年時代からずっと服が好きだったので、やっぱり嬉しかったですよね。

SVT:今回のリニューアルではどんなことを意識しましたか。
木下:「ブッカ44」の第1章でも女性が着てくれていたので、Sサイズを用意して6サイズ展開になりました。先ほど話した通り、DCブランドの洗礼を浴びて育ったので、あの頃の僕が見てもかわいいなと思えるものを作りました。そのころから動物モノのデザインが好きだったので、愛犬のポコちゃんを起用したTシャツなんかも用意しました。

SVT:ぽっちゃり向けならではのこだわりがありますね。
木下:ぽっちゃりにしかわからないことが僕にはわかるので、例えばぽっちゃりは乳首が透けやすいのでグラフィックを胸のあたりに配置したり、脇の汗染みがすごいので目立たない色を使ったり。自分が好きなものと売れるものはまた違っていたりするので、葛藤はありますけど、やっぱり自分のこだわりを詰め込むことは意識していますね。

SVT:新作では例のペットボトル騒動をモチーフにしたTシャツがありましたね。
木下:ペットボトルのアイデアをくれたのは、実は千原ジュニアなんですよ。「ペットボトルのTシャツを作ったらええねん」とテレビ番組で言っているのをたまたま見て、スタジオでもウケてるんですよ(笑)。僕の名前を出してくれて嬉しいなと思いましたし、すぐに「ありがとう」ってLINEしたんですけど、まわりの人たちのアイデアがきっかけですよね。

SVT:ペットボトルをクマが投げようとしているグラフィックで表現したんですね。
木下:ちょっとバンクシー風ですが(笑)。「Don’t throw plastic bottles」と書いてあるんですけど、「ペットボトルは投げたらあかんねん」という啓発Tシャツでもあるんですよ。

 

■アンチには慣れないので「共に生きていく」ことに

SVT:2020年にYouTubeの公式チャンネル「TKO木下のきのチャンネル」を開設しましたね。
木下:楽しいですよね。やっぱり自分たちで発信できますし、テレビ局や制作の意図がないので偽りがないですよね。以前もちらっとやっていましたけど、生配信で服を売るのも面白いですしね。「これとこれが合うんちゃうか?」とかコーディネートのアドバイスなんかを、YouTubeやインスタでやっていきたいですね。

SVT:ただ、YouTubeのコメント欄は荒れていますよね。アンチの書き込みも多いですが、コメント欄は読んでいますか?
木下:読んでいますね。品川祐さんが、宮迫博之さんにアンチに慣れろと言っていましたけど、僕はどうしても慣れないので「アンチと共に生きる」という道を選びました(笑)。共に生きるのでアンチのコメントも読む、と。結局、彼らも喜んでくれていると思うので。

SVT:正直、「BAD数日本一」はおいしいですよね。
木下:今となっては正直おいしいです(笑)。なりたくてもなれないですし、僕もなりたくてなったわけじゃないですが(笑)。世界一はまだジャスティン・ビーバーがいますけどね。そろそろ「BAD数日本一」Tシャツも作ろうかなと。コメントがたくさん書き込まれているTシャツも面白いかな。ネガティブをポジティブに変えていかないとですし、僕しか持っていない武器だと思っています。

SVT:表に出る仕事なだけあってメンタルが強いですね。
木下:深く考えないようにしているので。天然なのかもしれませんけど。あとは、周りの友達が離れていかなかったのも支えでした。友達が離れていったら今はないと思いますし、「ブッカ44」が復活できたのもスタッフのおかげですしね。新しい出会いもありましたし、そういったことが宝です。だから、もう前に進むしかないですよね。

■TKOとして揃って舞台に立ちたい

SVT:「ブッカ44」の第2章ではどんなことをやっていきたいですか?
木下:展示会もやりたいですし、ぽっちゃりな人たちを集めてオフ会もやりたいですよね。それから、今までコラボをほとんどやってこなかったので、コラボもしたいですね。

SVT:どんなブランドとコラボしたいですか?
木下:「シュプリーム」ですかね、ぽっちゃりサイズを一緒に作りませんか、と(笑)。それから、「ナイキ」や「ヒューマンメイド」ともコラボできたら。えっ、笑ってます(笑)?

SVT:夢は大きく、ですね(笑)。さらに5年後には「ブッカ44」はどんなブランドになっていたいですか。
木下:ちょうど10周年ですね。まず僕がガリガリに痩せてないように気をつけないとですね(笑)。 

SVT:そうなったらまたブランドリニューアルですね(笑)。
木下:それは避けたい(笑)。オッサンが着る服ってありますけど、そのカテゴリーに入りたくないじゃないですか。クマさんのグラフィックが描いてあるTシャツをオシャレに着こなす50歳代を増やしていきたいので、そういったブランドを目指したいですね。

SVT:木下さんご自身の第2章はどういった展開ですか。
木下:ありがたいことにテレビ番組のレギュラーが再開して、ラジオ番組もレギュラーが始まりました。「ブッカ44」も再スタートしましたので、これからも新作を作っていきます。役者業も好きですからやっていきたいと思っています。それから、これだけは叶えたいですが、TKOとして揃って舞台に立ちたいですね。

「ブッカ 44」
公式サイト https://bucca44.com
公式インスタグラム https://www.instagram.com/bucca44_official/
公式ツイッター https://twitter.com/bucca44_press

 

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