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Japan|高島屋が先手打って都心優良物件を売却

May 8, 2020.久米川一郎Tokyo, JP
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コロナ自粛が徐々に解除されつつあるが、それでも3月、4月と2ヵ月続けて営業を自粛してきた小売業にとっては、そろそろ手元資金の底が見えてきているかもしれない。特に中小企業にとってはカウントダウンが始まっている。ギブアップ企業も出始めている。ほぼ無収入が続くと中小で2〜3ヵ月、大手で4〜6ヵ月が限界点だろう。大手小売業ではすでにCP(コマーシャルペーパー)や私募債の発行が始まっている。と同時に、保有株式の売却や保有不動産の売却が始まっている。

その中で注目されたのが、高島屋の東麻布のオフィスビル(高栄麻布ビル)とマンション(ヌーベルコート麻布)の2物件を4月に売却したこと。譲渡先は非公開で譲渡益は86億円だった。保有していれば2つとも優良物件であり、家賃が毎月入ってくるわけだが、背に腹はかえられないということだろう。同社の来年2月決算は、3月、4月というスタート月の百貨店事業が80〜90%減は確実なため、赤字決算は避けられない。また都心物件を筆頭に不動産価格の今後の暴落は確実であり、先手を打った売却とみられる。

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