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Japan|自民党のタイアップ広告はなぜ「ViVi」だったのか?

Jun 17, 2019.久米川一郎Tokyo, JP
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「ViVi」公式HPより

講談社が発行する「ViVi」のweb版に6月10日掲載された自民党のタイアップ広告が話題になっている。タイアップ広告は「どんな世の中にしたいか」をツイッターやインスタグラムで「#自民党2019」「#メッセージTシャツプレゼント」のハッシュタグをつけて投稿すると、メッセージTシャツが13人に当たるというもの。同誌の公式HPには「Diversity(いろんな文化が共生できる社会に)」「Express Yourself(自分らしくいられる世界にしたい)」など、「ViVi」公認のインフルエンサーの女性たちが、自ら考えたメッセージ入りTシャツを着た写真が掲載されている。「『ViVI』は自民党の機関誌になったのか」「ダサイ」「カワイイ」などの反響があったという。公職選挙法に違反するわけでもなく、一部のメディアが大騒ぎしているだけのようなのだが、なぜ講談社の「ViVi」を自民党が選んだのかというのが最大のポイントだろう。

部数というかフォロワーならば、宝島社の「Sweet」あたりを選べばよかったのではないかと思うが、やはりもう少しクオリティが高いものがいいということになったのか。格調ならば「Vogue Japan」でも選べばいいのだろうが、たぶんコンデナスト・ジャパンが本国にこのタイアップ広告をweb版に掲載していいのかどうか問い合わせたら、90%の確率で「No」が出ているはず。そんな政治色の強い広告を掲載しても、それは全然「Cool!」ではない、とファミリーのジェームズ・ニューハウスあたりにドヤサレルのがオチだろう。「ViVi」はいわゆる「JJ」(光文社:講談社の100%子会社)、「CanCam」と並ぶ赤文字御三家の一誌。ピーク時は発行部数40万部を誇っていたが、最近では10万部そこそこ、凋落は明らかだが、それでも「JJ」や「CanCam」よりは、まだ元気だと思われたのか。

そして、なんといっても講談社は出版界の自民党と言えないこともない。

講談社は野間ファミリーが支配する同族企業である。現在の野間省伸(よしのぶ)社長は7代目。父は故野間惟道(これみち)氏。父方の祖父は、太平洋戦争で本土決戦を主張し、ポツダム宣言受諾後の8月15日には割腹自殺した阿南惟幾(あなみこれちか)陸軍大将である。ある意味、これほど由緒正しい総合出版社というのは、日本にはなかなか見当たらない。自民党の広報室が今回のタイアップ広告を掲載するとしたら、これは「ViVi」web版しか選択肢がなかったというのがよく分かるのである。

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