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第5波の感染者押さえ込みの争点は「デパ地下」なのか?三越伊勢丹や大丸松坂屋が対応策を実施

Aug 14, 2021.Tokyo,JP
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8月12日の政府コロナ分科会で、感染リスクが高い場所として具体的に「デパ地下」と明言されたことを受け、百貨店各社は入場制限などの対策を設ける方針を明らかにした。

三越伊勢丹は、伊勢丹新宿店、立川店、浦和店と日本橋三越本店で、感染拡大予防のための新たな対策が取られる。伊勢丹新宿店では感染拡大予防のため地下1階食品フロアにおける一部の入口で入場を制限し、さらに営業時間の変更や営業の休止、またそのほかのレストランや各階カフェも一部営業が休止され、店舗によっては営業時間やラストオーダー時間が変更される。酒類の提供に関しても終日自粛中だ。日本橋三越本店では、一部の施設、サービス、ブランド、ショップの営業変更または中止、地下食品フロアの入場規制が行われる。また店舗への出入口が本館1階は南口、ライオン口、室町口(出口専用)、地下1階は銀座線口、地下中央口(出口専用)、新館1階は日本橋口、駐車場口、本館連絡口(出口専用)、地下1階は半蔵門線口に制限される。

高島屋は、全グループ商業施設における食料品フロアで混雑時の入場制限を、8月14日以降順次実施していく。また食料品以外のフロアにおいても、売り場ごとの混雑の状況に応じ、レジ待ちの際の間隔確保や入場制限が行われる。

阪急阪神は、阪神梅田本店の地下1階と1階の食料品売り場ならびにスナックパークや飲食店を8月19日まで休業している。阪神梅田本店では、7月26日から8月5日にかけてクラスター(集団感染)が発生し、そのほとんどが地下1階と1階の食品売り場関係者だった。また阪急うめだ本店でも地下食品売り場において人流が増える午後2時から7時の時間帯で、13日から15日まで入場制限が実施される。

大丸松坂屋は、8月14日から店ごとに対流顧客数の上限基準を設定した上で入店制限を行う。また店頭に順次モニターを設置し、店舗の対流顧客数を常時モニター表示する予定だ。またエレベーターやエスカレーター、化粧室といった場所に抗菌・抗ウイルス効果のある被膜塗装を実施するほか、従業員施設内での感染を防ぐため休憩室などに紫外線除菌装置などを設置する。

7月の終わりから爆発的に感染者が増え、日々過去最高の感染者数を更新しているような状態が続く。政府の対策にも場当たり的なものが目立ち、最近では「コロナ慣れ」という言葉をよく聞くようになった。今回の「デパ地下」に焦点を当てたコロナ対策は、中途半端な結果で終わらないだろうか。未曾有の事態のなか、暗中模索の日々がこれからも続きそうだ。

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