大手百貨店3社、大丸松坂屋(J.フロント リテイリング)、阪急阪神百貨店(エイチ・ツー・オー リテイリング)、高島屋の3月度売上速報が発表された。新型コロナウイルスによる売上高への影響が顕著に現れた。大丸松坂屋では、大丸心斎橋店は前年同月比63.1%減、大丸梅田店は同51.8%減、大丸東京店は同49.9%減と大幅な落ち込みになった。阪急阪神百貨店では、阪急うめだ本店は同41.3%減、インバウンド売上に至っては同91%減となった。高島屋の日本橋店は同33.9減、新宿店は同41.2減、大阪店は同47.4%減だった。
政府からの外出自粛要請と3月末に実施された週末の臨時休業もあり、全社が大きく前年実績を下回っているが、阪急阪神では高額品の売り上げは同24%減と中では堅調。国内の富裕層の購買意欲にはこのような状況下でもまだ期待ができるのだろうか。
また、大丸心斎橋店の著しい売上の落ち込みに現れているが、各社ともに免税売上は前年同月比で9割以上のマイナスになっており、インバウンド頼りの商戦を行っていた店舗の渡航規制による客数の大幅な減少は大打撃となっている。