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「H&M」が中国のECサイトで閉め出し 背景にウイグル問題か

Mar 26, 2021.高村 学Tokyo, JP
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中国の「H&M」(PHOTO:SEVENTIE TWO)

中国の人権問題をめぐる欧米と中国の政治的対立が激しさを増すなか、ファッション業界にも影響が出始めている。中国の大手ECサイト「Tモール(アリババ)」と「JD.COM(京東)」で、スウェーデンのファストファッション「H&M」の商品が検索できない状態が続いている。「H&M」は両サイトに旗艦店を出店しているが、新疆ウイグル自治区に工場も持つ中国企業との取引を停止すると2020年9月に表明したことに対する、中国側の反発とみられる。「H&M」は中国で約400店舗を展開しており、不買運動に波及する懸念もある。中国はイスラム教徒の少数民族ウイグル族への弾圧を強めており、米国やEU、さらに英国やカナダが中国政府当局者らへの制裁を決定し、この問題をめぐる対立が一段と先鋭化している。中国政府は内政干渉だと強く反発しているが、欧米各国はこの問題で譲歩する考えはないという姿勢を鮮明にしており、対立は長期化するとみられている。新疆地区で生産された新疆綿を使用し中国などで販売している日本企業もあるが、「H&M」のようにこの問題がなんらかの形で飛び火する可能性もあり、余談を許さない状況が続いている。

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