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5月の株価上昇率第1位は積極出店で一気に黒字化のコメ兵HD

Jun 3, 2022.三浦彰Tokyo, JP
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SEVENTIE TWOでは毎月ファッション&アパレル関連の上場企業83社の株価騰落率ランキングを発表している。今回の対象期間は5月2日~5月31日。この間、長びくロシアのウクライナ侵攻、世界的なインフレ継続、FRB(連邦準備制度理事会)による0.5%の利上げ決定など株式市場を取りまく環境は厳しいものがあった。にもかかわらず、5月13日のFRBの利上げ発表後は、NYダウ平均、それに追随する日経平均ともに、それ以前の下げを取り戻すような上昇相場に転じている。日経平均株価は5月2日の始値は2万6851円10銭で5月31日の終値は2万7279円80円、その上昇率は1.6%だった。これに対してSEVENTIE TWOが選んだ83銘柄の5月2日の単純平均は29万2921円、5月31日は30万6554円で、その上昇率は、4.6%で、日経平均を大きく上回ったのが注目された。コロナ禍の終息に向かって、世界そして日本が徐々に歩み始めているということの表れなのか。

83銘柄中株価上昇率第1位(41.3%)は、中古ブランドものの買い取りと販売を行なっているコメ兵ホールディングスだった。その株価の上昇は2022年3月決算の開示を行った5月13日(開示時刻13時20分)から始まっている。その主要項目は以下の通りだ。

・売上高:711億4800万円(前年売上高は507億2300万円。収益認識に関する会計基準採用のために前年との比較はできない)

・営業利益:37億1400万円(前年比+529.1%)

・経常利益:37億7200万円(+774.6%)

・親会社株主に帰属する当期純利益:22億5900万円(前年−5億9500万円)

この好決算の背景には、前期中にコメ兵で32店舗、K-ブランドオフで3店舗の買取専門店を出店し安定した商品供給が可能になったことがあげられる。またコメ兵HDではスニーカー専門店を出店したり、オンラインオークションによる法人販売強化、オンラインストアの本格化などコロナ禍にあっても積極的な営業姿勢を見せたことが好業績につながったと分析している。さらに、新宿と並ぶ最重要地域と同社が考える銀座エリアでは、7月にオープン予定の銀座PLUS(取り寄せ及び買取り)に加えて、今年11月に「KOMEHYO銀座店」(中央通りに面する銀座2丁目、約554㎡)がオープンする(以前の店舗は2月15日に閉店)。オンラインビジネス強化が打ち出される一方積極的な出店政策が評価されての株価上昇だ。

株価上昇率第2位(+32.9%)は紳士服チェーンの青山商事だった。同社も5月13日の3月決算発表後に株価が急騰している。その主要数字は以下の通り。

・売上高:1659億6100万円(前年1614億400万円、収益認識に関する会計基準採用のため前年との比較はできない)

・営業利益21億8100万円(前年−144億400万円)

・経常利益5億5000万円(前年−144億3600万円)

・親会社株主に帰属する当期純利益13億5000万円(前年−388億8700万円)

見事にコロナ禍による赤字決算からの脱出を果たした。8円の期末配当も復活している。同社の主力事業はもちろんビジネススーツ(洋服の青山=704店、ザ・スーツ・カンパニー47店、ユニバーサル・サンゲージ6店など連結総売上高の68.2%)だが、急ピッチで多角化を進める同社はカード事業(子会社青山キャピタル)、印刷・メディア事業(アスコン:売上高121億5900万円)、雑貨販売事業(青五:114店)、総合リペアサービス事業ミニット・アジア・パシフィック(日本278店、オセアニア307店など)、飲食フランチャイジー事業(焼肉きんぐ37店、ゆず庵13店)、リユースフランチャイジー事業(セカンドストリート16店、ジャンブルストア1店)、フィットネス事業(エニタイムフィットネス6店)などを展開しているが、コロナ禍の影響で振るわず、コロナ禍が一段落している今期には復調の期待がかかっている。

株価上昇率第3位(+22.0%)は、ゴールドウインだった。同社も2022年3月決算が発表された5月12日以降に株価上昇が始まっている。2022年3月決算は、2022年3月期に記録した過去最高売上高を2年ぶりに更新。営業利益は2020年3月期の過去最高に次ぐ数字だった。SNS等を活用するなど投資効果を重視した広告費負担を抑えたことが増益の要因と同社は分析。また前期比116.4%のEC売上高も業績に貢献している。主力ブランド「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」にはまだ成長余地があると同社は見ており、今期に過去最高決算達成で株価1万円を目指すことになりそうだ。

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