日本色材工業研究所が大阪・吹田工場を閉鎖　マスク常習化で口紅の生産が減少

日本色材工業研究所は3月23日、生産拠点の一つである大阪府の吹田工場を閉鎖すると発表した。東京証券取引所JASDAQに上場している日本色材工業研究所は、化粧品や医薬部外品の製造受託や研究開発受託の事業を手掛けており、2020年2月期の通期連結決算は売上高は122億700万円、営業利益は4億4900万円、当期純利益は2億8300万円だった。

日本色材工業研究所は、吹田工場を閉鎖することで国内は神奈川県の座間工場、茨城県のつくば工場の2拠点体制となる。吹田工場は、新型コロナウイルス感染症の拡大で、国内外の化粧品需要が大幅に縮小したことから、経営資源の再配置と効率化が必須との認識のもと、閉鎖を決定した。なお、同工場の業務については座間工場及びつくば工場に集約する。

マスク着用の常習化は、アイメイク以外の化粧品の生産数量に大きな打撃となっている。日本色材工業研究所の2020年8月の月間生産数量は、ファンデーションは前年同月比で42.4％減、口紅は同69.7％減と大幅な落ち込みとなった。

また、3月9日には役員の報酬額をさらに減額することを発表している。代表取締役、取締役、執行役員は月額の50％をそれぞれ減額する。期間は2021年3月から2022年2月まで。