サザビーリーグとリッツカールトンのラーメン戦略に「商機」はあるのか?
Jan 25, 2023.Tokyo,JP
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その本明がスニーカーの次に目をつけたのが、「おにぎり」だったのだ。なるほど、ラーメンがインフレによって、長年の「1000円の壁」をあっさり超えた今、1個300円程度のおにぎりがラーメンに代わって日本食のボリュームゾーンの王者になるというのは、考えてみれば必然の流れかもしれない。裏原のスニーカー屋から468億円を叩き出した本明秀文の第2クオーターがいよいよ始まるというわけ。
おにぎりは日本人のソウルフードである。おにぎりの名店と言えば、「浅草 おにぎり 宿六」(食べログ3.52&レビュー404件)である。東京で一番古い(1954年創業)おにぎり専門店であり大行列店だ。ミシュランガイド東京2019では、おにぎり専門店で唯一ビブグルマン(コスパの良い美味しい料理店)に選ばれているが、大塚の「ぼんご」(食べログ3.64&レビュー1473件)もこの「宿六」に匹敵する人気店である。創業は1960年。現在の女主人である右近由美子の夫だった故・右近祐(たすく)が元ジャズドラマーだったことから「ぼんご」という店名が付けられた。由美子は店の
常連の一人だったという。本明の野望が第2の「アトモス」を作れるのか大注目である。
コロナ禍で大打撃を受けた日本の飲食業界だが、一応の収束が見えてきた今、異業種からの飲食業界参入にはいいタイミングなのかもしれない。サザビーリーグのラーメン、本明秀文のおにぎりはどんな結果になるだろうか。