9月10日(現地時間)に開催されたNYFWでの「コーチ(COACH)」のショーで、クリエイティブディレクターのスチュアート・ヴィヴァース(Stuart Ververs)による2022年Springコレクションが発表された。今回のショーは「コーチ」が初めてファッションショーを行ったマンハッタンの西側に位置する公園、ハドソン・リバー・パーク (Hudson River Park) のピア76 (Pier 76) で開催され、その様子は世界中にライブ配信で公開された。
さらに「コーチ」ファミリーとのコラボレーションで作成された「Coach TV」のスペシャルエピソード「Public Access」も公開された。今回のエピソードはアメリカで一般の市民が運営するパブリック・アクセス・テレビにインスパイアされて作られたもので、歌手のジェニファー・ロペス (Jennifer Lopez)や俳優のマイケル・B・ジョーダン (Michael B. Jordan)、日本人モデルのKōkiも出演している。さらに新エピソードはショーの幕開けにも使用された。
今回のコレクションには、アイコニックなターンロックを生み出した創造性豊かなコーチの初代ヘッドデザイナーであるボニー・カシン(Bonnie Cashin)と次の世代が共有する進歩的な生き方への思いが綴られている。アメリカンスタイルのレガシーが形作られていく中で「コーチ」が果たした役割を表現した今回のコレクションでは、ボニー・カシンのアーカイブにあったレディ・トゥ・ウェアやバッグを、ヴィヴァースならではのビジョンによって、生まれ変わらせている。
今回は次世代の持つエネルギーや多様性、精神を示す新しいキャストで発表され、世界中の人々にインスピレーションを与え続けるニューヨークの役割にトリビュートを捧げるコレクションとなっている。さらに、ニューヨークのファッションコミュニティへの支援と還元の一環として、ローカルクラフトマンたちとのコラボで実現したトートバッグも含まれる。アップサイクルデニムで仕上げたレディ・トゥ・ウェアやボニー・カシンのヴィンテージアウターウェアのリニューアルピース、環境に配慮したレスポンシブルレザーと野球のグローブをアップサイクルしたレザーを使用した 「Cashin Carry Tote(カシン キャリー トート)」の最新デザインも発表された。
ヴィヴァースは「今回のコレクションは、コーチの80年にわたる伝統にインスパイアされたアメリカンファッションの新しいボキャブラリーを、次世代のレンズを通して表現するという私のビジョンを示すものです。また、コーチの初代デザイナー、ボニー・カシンのカラフルで、アップビートなオプティミズムへのセレブレーションとして、私たちが今生きている時代に対応しながらも、より良い、より明るい未来への共有される願いを込めてデザインしたコレクションです」とコメントしている。
ショーには主要媒体のエディター、スタイリスト、リテーラーに加え、kemioなど世界的な知名度を誇るインフルエンサーも来場した。数日後に配信されるショーのダイジェスト版には、さらに他の「Coach TV」のコンテンツも追加される予定。