田上陽子がブランディングディレクターを務めるジュエリーブランド「エネイ(ENEY)」がローンチし、8月27日に松屋銀座の1階にショップがオープンした。「エネイ」のデビューコレクションは、月の満ち欠けを表現した「ムーン(MOON)」や石枠にスリットが入った「ベゼル(BEZEL)」など全6ライン95種類で構成されており、リングやピアスをはじめ、バングル、イヤーカフまでフルラインが揃っている。デビューコレクションとは思えない充実のラインアップだ。
「エネイ」をディレクションする田上陽子は、これまでに「エッフェ オーガニック(F organics)」や「セルヴォーク(Celvoke)」といったブランドを立ち上げ、一気にスターブランドに成長させた立役者として知られている。そんな田上がコンセプト、デザイン、ビジュアル表現含めて、ブランドの世界観を構築するとあって、「エネイ」はデビュー前から業界内外でも注目を集めていた。田上陽子にとってジュエリーのディレクションは初めてとなるが、「自然への敬意」「シンプルでミニマル」といった彼女のディレクションの根幹をなす持ち味が大いに発揮されたコレクションになっている。
「エネイ」は、ラボグロウンダイヤモンド(Lab Grown Diamond)と呼ばれる人造ダイヤモンドを採用している点も大きな特徴だ。ラボグロウンダイヤモンドは、天然ダイヤモンドと構造が完全に一緒しており、さらに倫理的な調達、環境配慮、価格競争力といったメリットがあり、環境ファーストの視点から消費者からの注目も年々高まっている。
田上陽子は、松屋銀座の特設サイトで、「コミュニケーションへの欲求など、コロナ禍で私たちはより人間らしい自分を目の当たりにしました。そんなときだからこそジュエリーの本質についても熟考できた気がします。循環が鍵となる未来に向け、エネイを通じてファッション界で心地よい風をもたらしたい」と、「エネイ」のデビューに際しての思いを語っている。
ECサイトもすでに立ち上がっており、購入が可能だ。国内数カ所での店舗展開を計画しているほか、今後は海外向けにも販売をしていく。日本のデザイナーズジュエリーとして初めてラボグロウンダイヤモンドを採用した「エネイ」に今後も注目したい。