セレクトショップ「グレイト(GR8)」は、「ナイキ ISPA ドリフター インディゴカラー」の発売を記念して、歌舞伎囃子方田中流十三世家元の田中傳左衛門をモデルにスペシャルムービーを製作した。「ナイキ ISPA ドリフター インディゴカラー」は、徳島で藍の栽培から染物までを一貫して行う藍師で染師の「BUAISOU」の手によって、伝統工程で一足一足染め上げられたアイテムだ。
スペシャルムービーでは、「ナイキ ISPA」と田中傅左衛門の原点が探られている。両者には、前の世代から次の世代へと伝統を継承していきながらも、そこに革新性を忘れないなどのつながりがあり、それらにフォーカスが当てられた。「型破り」とはどのようなことなのか、自分を「離」れるとは、女性として初めて歌舞伎の黒御簾に入った母が自分に示したこととは、自身の原点について田中傅左衛門の口から直接語られる。タイトルは、紺よりもさらに濃く、黒色に見えるほどの暗い藍色を表す「勝色(かちいろ)」。この色名は、藍を濃く染み込ませる動作の「かつ」から来ており、鎌倉時代に武士たちが「勝」の字を当てて縁起物としたのが由来。ムービーの演奏は、市川團十郎家の家の芸「歌舞伎十八番」の演目のひとつである、「勧進帳」から「勧進帳 滝流し」。
田中傅左衛門は、歌舞伎囃子方田中流十三世家元であり歌舞伎囃子協会会長。重要無形文化財(歌舞伎)(長唄)総合指定保持者でもある。父は能楽大鼓方人間国宝で日本芸術院会員の亀井忠雄、母は歌舞伎囃子田中流前家元田中佐太郎。5 歳で初舞台を踏み16 歳で歌舞伎におけるコンサートマスターの立鼓に歌舞伎座史上最年少で就任。その後、平成16年2月に十三世田中傳左衛門を襲名、平成18年には囃子部長に就任。キャリアを通じて国内外で幅広い活動の場を持ち、東京2020オリンピック競技大会開会式では、市川海老蔵「暫」の演奏を務めた。