「ナイキ(NIKE)」は、2018年10月に亡くなったサンディ・ボーテッガー(Sandy Bodecker)を偲ぶモデルとして「ナイキSB サンディ ズームX ブルイン」を発売する。価格は2万8600円。まもなく開催される東京オリンピックでは、スケートボードが正式競技として初めて採用されたが、そんな記念すべきオリンピックイヤーに「ナイキSB サンディ ズームX ブルイン」が東京限定で発売される。
サンディ・ボーテッガーは、「ナイキ」に36年間在籍しヴァイス・プレジデントを務めた人物で、「ナイキ」のスケートボードライン「ナイキ SB」をプロデュースしたことでも知られている。「シュプリーム(SUPREME)」とのコラボレーションを実現させるなど、「ナイキ」に限らずスケートカルチャーやストリートカルチャーに大きな影響を与えてきた偉大な人物だ。
さらに、ボーデッカーが何年もの間、癌との戦いに臨みながら取り組んできたのが「Breaking2」、つまりマラソンの2時間切りへの挑戦だった。ボーデッカーの左腕の内側には1:59:59のタトゥーが入っており、2時間の壁を破るための競技用シューズの開発に情熱を燃やした。今回のモデル「ナイキ SB サンディ ズームX ブルイン」は、「Breaking2」とそこから生まれた「ネクスト%」のランニングテクノロジーを参考にして製作され、「ナイキ ズームX フォーム」によるクッション性、フルレングスの「カーボン ファイバー プレート」による反発性、「フライニット アッパー」によってもたらされる軽量さをもって実現した競技用スケートシューズだ。
7月23日から開催される東京五輪まであとわずかだが、アスリートが記録を塗り替える瞬間を目にし、不可能を覆すような活躍をする姿を見たいと思う気持ちが、スポーツをさらに盛り上げると言い、「そのような希望が大事なのです。それが競技を面白く、予想外にするのです」と生前のサンディー・ボーデッカーは語っている。