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オリンピックが女性アスリートの性的被害を減らす取り組み ドイツ選手は「ユニタード」で出場

Jul 29, 2021.Tokyo,JP
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エリザベト・ザイツ選手のインスタグラム(@seitzeli)より

東京オリンピックで国際映像を提供しているオリンピック放送サービス(OBS)が過剰に性的な意図が感じられる女性アスリートの映像を排除する意向を発表した。オリンピック放送サービスの最高経営責任者であるヤニス・エクサルコス(Yiannis Exarchos)は「私たちの報道では体の一部の詳細やクローズアップといった、これまで目にしていたのと同じものは目にしないことになる」と述べた。

日本でも昨年、女性アスリートが性的な対象として撮影され、その画像が拡散されるなど、性被害の問題が表面化している。こうした流れを受けてのオリンピック放送サービスの発表であるが、スポーツを性の対象としてみる事に対する抗議は、選手たちからも寄せられている。7月25日のオリンピック予選で、体操女子ドイツ代表選手は足首までを覆う「ユニタード」と呼ばれるフルボディスーツを着て登場した。通常、女子の体操競技ではビキニカットのレオタードを着用することがほとんどであるが、女性の性的被害に抗議する目的で今回ユニタードが着用された。

ドイツ体操代表のエリザベト・ザイツ(Elisabeth Seitz)選手は「すべての女性が、誰もが、何を着るのかを自分自身で決めるべきだということを示したかった」とコメントしている。同じくドイツ代表のザラ・フォス(Sarah Voss)選手は「心地が悪いと感じている体操選手が私たちを見て、自分たちもこういう格好をしていいんだと勇気付けられることを願っている」とコメントした。

スポーツ界における女性の性的被害はオリンピックだけに留まらない。7月20日、ビーチハンドボールのヨーロッパチャンピオンシップで、ノルウェー代表の女子選手らが、ビキニボトムの代わりに短パンを履いたことで罰金処分を課された。大会の規定で、女子選手はお腹が出る上腹部丈のトップスとビキニボトムの着用が義務付けられており、そのルールを守らなかったためだ。ノルウェー女子選手らは、男子選手はタンクトップと短パンの着用が許可されているのにも関わらず、女子選手は露出の多い格好が義務ずけられているのは如何なものかと、抗議する目的で短パンを着用して出場した。ノルウェーのチームは2006年からスポーツにおけるドレスコードに抗議する活動を続けており、今回もその一環で行われた。今回大会では、ノルウェーの選手それぞれに150ユーロ(1万9,519円*)の罰金が課された。こうした事例を受け、女子アスリートを性の対象とみなす事に対し、世間から問題意識や批判の声が高まっている。

 

*1ユーロ=130円(7月29日時点)

 

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