12日まで開催されていたニューヨーク・ファッションウィーク。その開催に合わせ、写真SNSアプリ「Snapchat(スナップチャット)」がバーチャルで着れる洋服のフィルターを公開した。ニューヨークファッションウィークでは3つのフィルターが公開された。アニマル柄のコートや青のパフスリーブドレス、新聞の柄のドレスなどの3種だ。日本時間17日から始まるロンドンコレクションやその後のミラノコレクション、パリコレクション専用のフィルターも各2種類ずつ公開され、ファッションウィーク全体で9つのフィルターをユーザーに提供する。それぞれのフィルターはコレクション開始とともに公開され、それぞれの場所に合ったフィルターになっている。
「Snapchat」にとって、これが初めてのバーチャル洋服フィルターというわけではない。「ニューバランス(New Balance)」から「クリスチャン ディオール(Christian Dior)」のクチュールまで、現在多くのブランドがAR(拡張現実)市場に乗り込んできている。「ニューバランス」や「ディオール」はスニーカーにフォーカスし、それぞれ730万人以上のリーチ、230万人以上のビューを獲得している。
しかし、靴と洋服ではバーチャル技術のレベルが違う。生地感や動きを再現し、バーチャルで洋服を試すのは難しいことなのだ。「Snapchat」は今年5月には自社のバーチャルファブリックの開発について公開しており、バーチャルファッションを発展させる意向を示している。グローバルのプロダクトマーケティングでARのリーダーを務めるカロライナ・アーグエイエス(Carolina Arguellesh)は海外メディアに対し、「アパレルをARに取り入れるのはとても難しい。リアルに見せるのも、人によって違う体のサイズや形に合わせるのも、生地を自然に見せるのもとても大変なの」「洋服のフィルターも実施の洋服のように重力や体の動きに合わせて動かなければならないし、それは技術面で相当難しいことなの」と述べている。今後のARアパレルの発展および来たる3つのファッションウィークで公開されるフィルターにも注目が集まる。