ZOZOの創業者で、現在はスタートトゥデイ(ZOZOの旧社名でもある)の社長である前澤友作氏が2019年11月29日、動画投稿サイト「ユーチューブ」に公式チャンネルを開設し、ユーチューバーとしてデビューした。初投稿した動画は、「1000億円を通帳に記帳してみた」と題し、実際に銀行まで前澤氏が記帳をしに行く企画だ。銀行に行くのは「10年ぶりぐらい」という前澤氏は、ATMで記帳を終えると「1020億874万1097円」と記された通帳を公開した。この7分30秒ほどの動画は30万回以上再生されている(11月30日現在)。前澤氏は今年1月、自身のツイッターで100万円を100人にプレゼントするという「総額1億円のお年玉企画」を実施し、130万件以上のいいね!を獲得していた。今回のユーチューブの初投稿についても、お金で人の関心を引くことが好きな前澤氏らしい企画内容ではある。だが、これが本当にZOZOを時価総額1兆円(2017年8月)の企業にまで育て、時代の寵児とまで呼ばれた経営者がわざわざやることであろうか。奇しくも前澤氏がユーチューバーとしてデビューした同日の11月29日、早稲田大学はファーストリテイリングの柳井正・代表取締役会長兼社長が早稲田大学国際文学館(通称:「村上春樹ライブラリー」)の改築費用に約12億円を寄付すると発表した。同大学の卒業生であり、日本文化の国際発信を重要だと考える柳井氏は、母校に多額の私財を投じた。これまでなにかと比較されることが多かった両経営者であるが、今後はもうないだろう。