アシックスは8月13日、2021年12月期の第2四半期(1〜6月)の連結決算を発表した。売上高は2094億7800万円(前年同期比42.6%増)、営業利益は239億9300万円(前年は38億7300万円の赤字)、親会社に帰属する当期純利益は123億5000万円(同62億6600万円の赤字)と大幅な増収増益となった。
カテゴリー別で見てみると、売り上げの約半分を占めるパフォーマンスランニング(アスリートからアマチュアランナー向けまで開発されたさまざまなランニングシューズ)部門の売上高は1085億9400万円と前年同期比で54.2%増の成長となり、大きく貢献した。また、「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」の売上高は210億700万円と同34.0%の増収だった。
地域別では、売上高は日本が577億9500万円と前年同期比で23.0%の増収となり、北米が427億9700万円(同50.6%増)、欧州が578億3300万円(同55.9%増)、中華圏が279億9000万円(同51.1%増)、東南・南アジアが46億3600万円(同26.6%増)となるなど、すべての地域で2桁増の成長を達成した。
さらに、Eコマースでの売上高も好調で、前年同期比で日本は49%増、北米は19%増、欧州は57%増だった。
今期は世界的な新型コロナウイルス感染症の影響により、スポーツ大会の中止や延期、あるいは規模の縮小が余儀なくされ、さらに直営店の臨時休業などの状況が続いたが、アシックスはこうしたコロナ禍からいち早く回復したと言える。ランニングに対する関心が世界的に高まっているのも奏功しているだろう。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のゴールドパートナーでもある同社は、日本代表選手団が着用する「ポディウムジャケット」を提供するなど、無観客ではあったが今回の五輪で大きな存在感を世界に示した。
なお、アシックスは同日、2021年12月期の通期連結業績予想の修正を発表した。売上高は3950億円(修正前は3850〜3950億円)、営業利益は145億円(同115〜135億円)、親会社に帰属する当期純利益は25億円(同20〜35億円)に修正した。