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キーワードは「国潮(グオチャオ)」!海外でも注目される中国のファッションブランドの戦略とは

Jan 22, 2022.Tokyo, JP
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今、中国発のファッションブランドが、コロナ禍をきっかけに中国国内で人気を集めている。例えば、中国での最近のトレンドのキーワードである「国風潮流」は、「国潮(グオチャオ)」と呼ばれる中国の伝統的な文化などの要素を取り入れた「中国らしさ」を意味しており、Z世代を中心に若者達から指示されている。「国潮」を表したコレクションは、さまざまな国際的ファッションイベントでも発表され、従来の「MADE IN CHINA」のイメージを覆し、世界でも注目されている。今回、国際的にもブランド認知がある中国のファッションブランドを5つご紹介する。

1つ目に紹介するのは、中国最大級のスポーツアパレルブランド「リーニン(LI-NING、李寧)」。中国の代表的な体操選手で、「体操王子」とも呼ばれる李寧(リーニン)が立ち上げたブランドだ。2017年末から、ストリートファッションと中国の伝統的な文化を表す柄や漢字を融合させたデザインが中心の「中国李寧」シリーズを打ち出し特に若い世代から人気を集め、「国潮」の代表的なブランドとして知られている。また、ニューヨークやパリなどの国際的なファッション・ウィークに参加し、世界的な注目を高めている。日本への出店はアマゾンの公式ストアのみとなっている。

「リーニン」の公式サイトより

2つ目は、中国大手のスポーツアパレルブランド「アンタ(ANTA、安踏体育)」。2022年北京冬季オリンピックのオフィシャルスポンサーでもある。日本ではナイキやアディダスほど知名度の高いブランドではないが、「アンタ」のバスケットシューズはNBA選手のクレイ・トンプソン(Klay Thompson)も愛用していることで、世界的な知名度は高い。「アンタ」のアイテムは、デザイン性のみならず、さまざまなユーザーのニーズに適応する機能性を兼ね備えているのが特徴だ。アンタグループ(ANTA GROUP)は近年マルチブランド戦略を打ち出し、「フィラ(FILA)」や「デサント(DESCENTE)」などのブランドを中国で展開しており、2019年にはフィンランドの「アメアスポーツ(AMER SPORTS)」も買収し、海外でも幅広くブランドを展開している。日本への出店はなく、中国語版の公式オンラインストアを展開するにとどまる。

3つ目は、中国国内でダウンウェア最大手の「ボシデン(BOSIDENG、波司登)」。プレミアムダウンのブランドとして中国では長年首位をキープしている。「ボシデン」のダウンジャケットは、デザイン性に加えて、自社の研究所での最先端技術の研究開発によって実現されるテクノロジー性が評価されている。「ボシデン」はすでにアメリカやフランス、イタリアなど72カ国で中国オリジナルのダウンジャケットを販売し、世界進出に注力している。また、ジャン=ポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)と、2019年から2度もコラボレーションした事は、中国のみならず世界中のファション業界で大きなニュースとなった。日本への出店は、ECサイトの「アリエクスプレス(AliExpress)」の公式オンラインストアのみとなる。

「ボシデン」の公式サイトより

4つ目は、「JNBY(ジェイエヌビーワイ)」。デザイナーの李琳(Li Lin)をはじめ、複数のデザイナーによるクリエイティブ集団によって立ち上げられた中国のレディスファッションブランドだ。ブランド名には、「Just be Naturally Be Yourself(ただあなたらしくあるだけ)」という意味が込められている。「JNBY」のアイテムは、モードとストリートが融合したスタイルで、独特のシルエットとアーティスティックで大胆なプリントが大きな特徴となっている。近年、「JNBY」の親会社である江南布衣グループがマルチブランド化し、中国に約1500店舗を構えると同時に、アメリカやカナダ、イスラエルなどにも次々と出店し、グローバル展開に力を入れている。2020年から日本の公式オンラインストアでの販売を開始している。

「JNBY」の公式サイトより

最後に紹介するのは、「アイシクル(ICICLE、之禾)」。「Made in Earth」という理念のもと、地球環境に配慮し、人と自然の調和を追求する思いやりのあるファッションブランドを目指している。シンプルでスタイリッシュなデザインと温もりを感じさせるデザインがブランドの特徴だ。中国では約270店舗を構えており、2019年にはパリに海外初出店している。現在パリでは旗艦店を含め、すでに3店舗を構え、海外進出を進めている。日本では、1号店が阪急うめだ本店に昨年9月にオープンしている。

「アイシクル」の公式サイトより

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