
アインホールディングス(以下、アインHD)は12月11日、2026年4月期の中間期決算を発表した。売上高は2998億5700万円で前年同期比39.6%増、営業利益は105億1700万円で79.1%増、親会社株主に帰属する中間純利益は44億9400万円で39.9%増と、いずれも大幅な増収増益を達成した。医薬・コスメ・ライフスタイルを横断する事業構造の強化と、2024年8月に実施した「フランフラン(Francfranc)」の買収効果が業績を押し上げた形だ。
アインHDは、調剤薬局「アイン薬局」を中心としたファーマシー事業と、コスメ・ドラッグストア「アインズ&トルぺ(AINZ&TULPE)」を展開するリテール事業の2本柱で成長してきた。2024年8月にはインテリア・ライフスタイル領域へ本格参入すべく、Francfrancを約499億円で完全子会社化し、今期以降の成長戦略における重要な転換点となった。
主力のファーマシー事業は、調剤薬局市場での存在感を一段と強めている。「アイン薬局」に加え「さくら薬局」もグループ傘下入りし、10月末時点で店舗数は2144店舗に拡大。地域医療に不可欠なインフラとして店舗網を広げる一方、処方箋対応の効率化やサービス品質向上にも取り組んできた。中間期の売上高は2547億3900万円で前年同期比36.6%増、セグメント利益は128億4200万円で33.1%増と二桁成長を維持した。
一方、Francfrancの取り込みで構造が大きく変化したリテール事業も、売上・利益ともに大幅に伸長した。同事業の売上高は395億6800万円で前年同期比72.9%増、セグメント利益は35億1800万円で107.7%増と、利益が約2倍となった。Francfrancでは、旗艦店2店が改装で一時休業した影響があったものの、今夏の記録的な猛暑が追い風となり、小型扇風機「フレ ハンディファン」シリーズが好調に売れ行きを伸ばした。「アインズ&トルぺ」は高感度コスメとドラッグを組み合わせた編集型ストアとして認知を広げており、10月末時点で101店舗に達する。一方、「フランフラン」は全国で163店舗体制となり、アインHDグループの新たな収益源として存在感を高めている。
アインHDが発表した2026年4月期の通期業績予想は、売上高は6460億円(前期比41.4%増)、営業利益は283億円(同67.7%増)、当期純利益は135億円(同45.8%増)を見込む。






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