中国事業から撤退を表明 バロックジャパンが中国で24億3000万円の投資損失
Apr 15, 2025.Tokyo, JP
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バロックジャパンは今年4月、長年展開してきた中国市場からの撤退を発表。中国事業を担っていた連結子会社2社の全株式を、ベル・インターナショナル・ホールディングス傘下の特別目的会社(SPC)に譲渡している。バロックジャパンは2019年12月末時点で中国で285店舗を展開していた。この構造改革により、店舗数は5月末時点で国内343店、海外6店まで縮小、国内店舗は前年同期から20店舗を削減している。今後は、国内と北米エリアを中心にブランド価値の再構築と収益性強化を図る。
■ 国内も減収、理由は「不採算店舗の閉鎖」
国内事業は堅調に見えるが、実際には不採算店の整理を進めた影響で、売上高は前年同期比1.7%減。収益性改善に向けた選択と集中が進む一方で、トップライン(売上)は短期的に圧迫されている。バロックジャパンリミテッドの2026年2月期の連結業績予想は、売上高は576億200万円(前年比1.0%減)、営業利益は22億2700万円(同174.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は13億8800万円(前年は25億7500万円の赤字)を見込む。収益構造のスリム化とコスト管理の徹底で、営業利益は約3倍に増える見通しだ。赤字からのV字回復を遂げられるかが、今後の注目ポイントとなる。