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Japan|「ラリック」が伊勢丹新宿店をジャック

Apr 4, 2019.久米川一郎Tokyo, JP
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雜古彰久・ラリック ジャパン社長

クリスタル・アイテムで特に名高いフランスの高級ジュエリーブランド「ラリック(LALIQUE)」が伊勢丹新宿店を「ジャック」した。まず、同店1階では、2月6日に「ラリック」初のジュエリーのオンリーショップがオープンし、ファイン・ジュエリー及びファッション・ジュエリーが販売されている。5階では2つのポップアップストアがオープン。上質なギフトをテーマにした「ラリック ライフスタイル・ギフトショップ」と120㎡の贅沢な空間に「ラリック」のデコラティブ、インテリア、家具、ホームフレグランス、ワインを取りそろえた「ラリック ホテル プロジェクト」だ。この「ラリック ホテル プロジェクト」は、ラリック・グループが自社のワインナリー(ボルドーの「シャトーラフォリペラゲ」)内にオープンしたばかりのラリックホテル(五つ星)をテーマにした体感型のライフスタイル・ショップで7月2日まで販売を行う。このボルドーワイン「シャトー ラフォリ ペラゲ」(創業400年)は同店地下1階の食品売り場のグランドカーヴで販売されている。

以上の店に加えて、伊勢丹新宿店のショーウインドウ(11面)では、130周年を迎えた「ラリック」のクリエイションと歴史をひも解くストーリーが紹介されている。この他に1階中央の4本のピンクの柱には、ラリック130周年を記念する作品が展示。同店エスカレーター横のサイネージ、東京メトロ新宿3丁目駅及び新宿駅に続く地下のコンコースのデジタルビジョンに、「ラリック」のヴィジュアル・ギャラリーが登場する(4月1日~7日)。

こんな具合に伊勢丹新宿店とその周辺は「ラリック」一色になる。このラリックの伊勢丹ジャックを行ったのは、昨年1月に設立されたラリック ジャパン(雜古彰久・社長)だ。スイスに本拠を置くアート&フレグランス(後にラリック・グループに改名)がラリック・グループを4400万ユーロ(約70億円)で傘下に収め、グローバル戦略を本格化させているが、今回の「伊勢丹ジャック」は日本でのプロモーションの第1弾になる。1980年代、「ラリック」は日本ではそごうの出資で日本法人を設立したが、そごうの破綻で日本では本格化せずに、同じクリスタル・ラグジュアリーの「バカラ(Baccarat)」に日本市場の覇権を握られていた。巻き返しに意欲をみせる「ラリック」の今後の成果に期待したい。

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