BUSINESS NEWS
  • share with weibo
  • share with LINE
  • share with mail

「結果にコミット」から「赤字解消にコミット」へ RIZAPグループが4年ぶりに営業黒字

NEWAug 15, 2025.セブツー編集部Tokyo, JP
VIEW20
  • share with weibo
  • share with LINE
  • share with mail

RIZAPグループは8月14日、2026年3月期の第1四半期決算を発表した。売上高にあたる売上収益は399億1500万円で前年同期比1.3%減と微減だったが、営業利益は4億800万円と同期間として4年ぶりに黒字化(前年同期は28億8400万円の赤字)した。一方で、親会社の所有者に帰属する四半期純利益は59億4500万円の赤字(前年同期は28億5300万円の赤字)となった。最終赤字の要因は、関連会社への債権放棄に伴い約59億円の費用を計上したためだ。

同社の成長ドライバーとなっているのが、低価格・24時間営業のセルフ型コンビニジム「ちょこざっぷ(chocoZAP)」だ。2022年のサービス開始から急拡大を続け、2024年度には一気に1000店舗超を突破。8月14日時点の会員数は123万人とやや減少傾向にあるものの、店舗数は前期末から32店舗増加し1823店舗に到達した。黒字化は、この店舗拡大と収益力向上によるものだ。今後はフランチャイズ展開にも着手し、直営中心だった成長モデルを転換しつつさらなる規模拡大を狙う。

同日、RIZAPグループは繊維・商社事業の堀田丸正株式を米国のBakkt Opco Holdings(バックトオプコホールディングス)に譲渡すると発表。RIZAPグループは堀田丸正の発行済株式の約53.97%を保有しており、そのうち約30%を売却。譲渡に伴い6億2300万円の株式売却益を計上する。

RIZAPグループは過去数年間、減損や債務超過リスク、非中核事業の整理など経営再建フェーズにあった。直近では事業ポートフォリオを「美容・健康・フィットネス」に集中させる方針を明確化し、「RIZAP」パーソナルジムと「ちょこざっぷ」の二本柱に経営資源を集中させている。特に「ちょこざっぷ」は、サブスクリプション型の月額制(2980円〜)でフィットネス機器のほかセルフエステ、脱毛、ゴルフ練習など多機能化を進め、退会率の低下と単価向上を狙っている。

2026年3月期の通期連結業績予想は、売上収益1720億円(前年比0.5%増)、営業利益110億円(同484.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益20億円(同657.5%増)を見込む。

今回の第1四半期で営業黒字転換を果たしたことについて、「再び攻めのフェーズに入るサイン」との見方も出ている。「ちょこざっぷ」は2026年3月期までに2000店舗の出店を目指しており、今後はフランチャイズ戦略による店舗の全国展開や地方都市での出店で、勢いはさらに増していきそうだ。

READ MORE