「アディダス(adidas)」は、イェ(Ye)ことカニエ・ウェスト(Kanye West)と結んでいるパートナーシップを解消し、「イージー(YEEZY)」ブランドを終了すると発表した。「イージー」は発売とともに完売するような人気ブランドで、「イージーブースト」は特に人気があったが、イェによる差別的発言を「アディダス」側は容認できないとした。
イェはここ数週間に数々の問題を起こしており、「イージー」のシーズン9の発表の際には、米国の極右主義者のスローガンを書いたアイテムを発表するなどしていた。さらに、反ユダヤ的な発言をSNSで投稿しアカウントは凍結され、ヘイト発言を繰り返したことから「バレンシアガ(BALENCIAGA)」もイェとの関係を解消していた。
「アディダス」は声明で、「アディダスは反ユダヤ主義やその他いかなるヘイトスピーチも容認しません。イェの最近の発言や行動は受け入れがたい。憎悪に満ちた危険なものであり、多様性と包括性、相互尊重と公平性という当社の価値観に反するものです。徹底的な検証の結果、当社はイェとのパートナーシップを直ちに終了し、イージーブランドの生産を終了し、イェおよび彼の企業への支払いをすべて停止する決定を下しました。アディダスは、イージー事業を直ちに停止します。これにより、2022年度の最終利益は最大で2億5000万ユーロ(約367億円)の短期的なマイナスの影響を与えることが予想されます。詳細については、11月9日に行われる第3四半期決算発表の中でお伝えする予定です」と発表している。