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「アディダス」が製品のポリエステルの96%を再生素材に 2024年の完全切り替えに向けて

Apr 26, 2023.茂木美櫻Tokyo, JP
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「アディダス」が製品のポリエステルの96%を再生素材に 2024年の完全切り替えに向けて

「アディダス(Adidas)」は、製品に使われているポリエステルの96%を、石油由来のポリエステルから、再生ポリエステルに置き換えたと発表した。

再生ポリエステルは、主に廃棄されたペットボトルを回収して粉砕し、糸や繊維として加工することで生み出される。通常のポリエステルを生成する際に使う石油の使用量も抑えながら、プラスチックごみの削減にも繋がる。

「アディダス」は、2015年から製品にリサイクル素材を使用し始め、石油由来のポリエステルの割合を減らすことに取り組んできた。2017年には、2024年末までに全てのポリエステルを再生素材にするという目標を設定したが、現時点で96%の切り替えが進んでいることから、年内の目標達成を見込んでいる。

「アディダス」は、2021年にはすでに、90%以上のポリエステルを再生素材に切り替えており、もしそれら全てが石油由来のポリエステルだった場合に比べ、39万トンのCO2を削減したことになるという試算を発表した。

同時に、繊維業界による環境負荷の軽減を目指す米国の非営利団体であるテキスタイル・エクスチェンジ(Textile Exchange)が、「再生素材を使った商品の割合は増加しているが、それでもまだ世界中のポリエステル製品の14.8%(2022年時点)にしか満たない」と発表したことも伝えている。

サステナビリティ部門のシニアディレクターであるヴィヴィアン・グート(Viviane Gut)は、「これはステップであり、解決ではない。問題を解決するためには、まだやりたいこと、やらなければならないことがたくさんある」とコメントした。

今回の発表に合わせ、「アディダス」は「PB(Personal Best)」をテーマにしたショートムービーを公開した。動画には、イギリスの走り幅跳びのトップ選手であるジャズミン・ソーヤーズ(Jazmin Sawyers)が出演している。

「アディダス」をはじめ、有名ブランドでは「ユニクロ(UNIQLO)」や「ナイキ(NIKE)」なども、再生ポリエステルを商品に使用していると発表している。地球環境への問題意識が高まる中、ファッション業界もサステナブルな選択を迫られている。

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