彼がまだ存命であったなら、今年でちょうど50歳を迎えていた。しかし、2010年2月11日、実母の葬儀の前日に自ら命を絶ち、40歳というあまりにも短い生涯を終えてしまう。「マックイーン:モードの反逆児」は、ファッション・デザイナー、アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)の輝かしくもその成功の影で悩み苦しむ姿に迫ったドキュメント映画だ。トム・フォード(Tom Ford)を始めとする友人や家族へのインタビューを通してマックイーンの実像を描き出していく。
アレキサンダー・マックイーンは、セントラル・セント・マーチンズの卒業コレクションでイザベラ・ブロウ(Isabella Blow)によって見出されたことをきっかけに、1992年に自身のブランド「アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)」をスタート。1996年には27歳の若さで「ジバンシィ(GIVENCHY)」のデザイナーに抜擢され、世界中のファッション関係者を驚かせた。前衛的なデザインと独自の美学から生み出される数々のショーで世界を魅了し、"モードの反逆児”とも称された。
本作は、4月5日からTOHOシネマズ日比谷ほか日本全国で公開、配給はキノフィルムズ。