・9歳以下:約5%、10〜12歳:約10%、13〜15歳:約15%、16〜18歳:約15%、19〜24歳:約25%、25歳以上30%
簡単に言って、「週刊少年ジャンプ」は大人向けのコミック誌なのだ。週刊アクティブユーザーが400万人いて、19歳以上の男子が読者の半分を占める同誌の広告効果は悪くないという判断を「ドルチェ&ガッバーナ」側はしたのではないだろうか。
集英社の2021年メディアガイドによれば、広告料金は表4が350万(税抜き)、表2(表紙の裏)が320万円(同)、表3(裏表紙の裏)が300万円(同)だ。例えば、今回の5月2日号の表2は、「アエナ(HMEAN)」のサコッシュの広告、表3はドイツ生まれのファッションウォッチ「ジーロ(ZIIIRO)」の広告になっている。いずれも、ファッション業界では決してメジャーな存在ではなく、もちろん対象は20歳以上の男子という感じである。
ファッション業界において、代表的なイタリアブランドということになると、80年代から90年代前半に2強状態にあった「アルマーニ」と「ヴェルサーチ」が2000年以降はさすがに盛時の勢いはなく、「フェレ」「ミッソーニ」も今ひとつの状況で、「フェンディ」「フェラガモ」「ヴァレンティノ」はウィメンズブランドのイメージが強いということになると、「グッチ」とともに「ドルガバ」人気が若い男子を中心に根強いというのも肯ける。実際大学生のブランド知名度調査などでも、意外なほど上位にランキングされるのである。そうしたことを考えると今回の「呪術廻戦」とのコラボや「週刊少年ジャンプ」の表4出稿というのは、即購買いには結びつかなくても、将来のファンづくりを考えてみれば、正鵠を射た戦略と言えなくもない。「呪術廻戦」は「進撃の巨人(別冊少年マガジン/講談社)、「鬼滅の刃」(週刊少年ジャンプ/集英社)と続いた大ヒット漫画の第3弾という位置付けだが、今後もこうした流れが続いていくことが予測され、メジャーなファッションブランドがコラボ企画表4広告という形で週刊少年漫画誌をジャックするパターンが見られそうだ。